*2022.07.29 更新
完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。
普段イヤホンをレビューする際には必ず近い値段のイヤホンや新旧の比較をしてからレビューするようにしています。
ノイズキャンセリング(ANC)機能があればどの程度効くのかも比較チェックを入れます。
そんなレビューの積み重ねで出来上がったメモの中からノイズキャンセリングに関するデータを表にまとめてランキング的に見れるようにしてみました。
長いレビューデータ表を飛ばしてランキングとおすすめが見たい方は目次から該当項目をクリックしてください。
ANC機能付きの完全ワイヤレスイヤホンを探している方の参考になれば幸いです。
ノイズキャンセリングイヤホン・強度比較表
- 赤■は2万円以上のイヤホン
- 緑■は1万円台のイヤホン
- 青■は1万円以下のイヤホン
- イヤホン名クリックでレビュー記事に飛びます
ANC強度 | イヤホン名 | 備考 |
-40db+5α | ■BOSE QuietComfort Earbuds | 【評価10】 |
-40db+4α | ■SONY WF-1000XM4 ■Apple AirPods Pro |
【評価9.5】 |
-40db+3α | ■ゼンハイザー Momentum True Wireless3 | 【評価9】 |
~ | - | この間、やや大きな差 |
-40db+2α | ■Noble Falcon ANC ■AVIOT TE-D01v |
【評価8.5】 ↓微差 |
-40db+α | ■Anker Liberty3 Pro ■Anker Liberty Air2 Pro ■Anker Life A2 NC ■ゼンハイザー CX Plus True Wireless |
↑微差 【評価8.5】 |
-40db |
【評価8】 強力ANCの目安 |
|
-39db相当 | ■Anker Life A3i ■SuperEQ Q2 Pro ■AVIOT TE-D01t |
【評価7.5】 TE-D01tの公称値は-50db |
-38db |
■1MORE ComfoBuds Pro |
【評価7】 ComfoBuds Proの公称値は-40db |
-35db |
■SOUNDPEATS Mini Pro |
【評価6】 |
-32db | ■HUAWEI FreeBuds 3i | 【評価5】 |
-30db | 【評価4.5】 ANC860は公称値-35db |
|
-28db | ■JVC HA-XC72T ■Victor HA-A30T ■GLIDiC TW-6100 ■EarFun Free Pro |
【評価4】 |
評価の基準
一部メーカーが公表しているノイズ低減値を目安にしています。
手持ちのイヤホンではノイズキャンセリング-40dbが公表されている中での最高値なのでそれより効果があったものを-40db+α。
+αよりさらに効果があったものは-40db+2α‥とラベリング。
現時点での最高評価はBose QCEの-40db+5α。
ノイズキャンセリングの仕組み
ノイズキャンセリングの効果は【アクティブノイズキャンセリング+パッシブノイズキャンセリング】で決まります。
アクティブノイズキャンセリングはノイズに対して逆相の音をぶつけることでノイズを消す仕組みです。
パッシブノイズキャンセリングは物理的なノイズカット、つまり遮音性のこと。
耳へのフィット感でパッシブノイズキャンセリングには個人差が出ます。
強度はあくまで筆者の体感なので参考程度にお願いします。
ノイズキャンセリングの目安
- -28db=大きなノイズにはほぼ無力。口コミでも効果が弱いとする人が大半。
- -35db~38db=よく効くという人もいればあまり効かないという人もいます。使用環境によって実感に差が出るからではないでしょうか。大きなノイズには効果を実感しにくく小さなノイズならほぼ無音化できます。
- -40db=ほとんどの人が大きな効果を実感。強力なノイズキャンセリングと言われる境目となる数値です。
- -40db+α~+2α=-40dbよりさらに強力。
- -40db+3α~=業界最高クラスのANC。
完全ワイヤレスイヤホン・ノイズキャンセリング強度ランキングTOP3
1万円以下 | 1万円台 | 2万円以上 | |
1位 | Anker Life A2 NC (-40db+α) |
Noble Falcon2 ANC (-40db+2α) |
BOSE QuietComfort Earbuds (-40db+5α) |
2位 |
EarFun Free Pro2 |
AVIOT TE-D01v (-40db+2α) |
SONY WF-1000XM4 (-40db+4α) |
3位 | EarFun Air Pro2 (-40db) |
Anker Liberty3 Pro (-40db+α) |
Apple AirPods Pro (-40db+4α) |
*リンクはレビュー記事へのリンク
ノイキャン強度データ表からTOP3を抜き出すとこのような結果となります。
強力なノイズキャンセリングの目安は消音力-40dbからです。
つまり高嶺の花だったノイズキャンセリングも2022年現在では1万円以内である程度強力なノイキャンが手に入るということになります。
SONYの旧ハイエンドイヤホンで現在も16000円~18000円くらいで販売されているWF-1000XM3のノイズキャンセリング効果が-38db程度だったことからも一定以上の効果をご想像いただけるかと思います。
圧倒的な効き目を実感したい場合は(-40db+3α)以上のものを選ぶと良いです。
コスパ良くノイズキャンセリングを実感するためのおすすめイヤホン
◆ノイズキャンセリング最重視で選ぶなら
多数レビューしてきたノイズキャンセリングイヤホンの中でも特にノイキャン重視で選んだときのコストパフォーマンスが高いイヤホンを紹介します。
1万円以下最強のノイズキャンセリングイヤホン
1万円以下でノイズキャンセリングを最重視するならAnker Life A2 NCが特に優秀です。
1万円台で3位に入っているAnkerのハイエンドイヤホンLiberty3 Proのノイズキャンセリングと同等のノイズカット効果があります。
Life A2 NCはLiberty3 Proの廉価版のような位置づけのイヤホンですが、使用比較してみるとノイキャン効果に関しては実は同じだったのです。
音質的には低音の量感が非常に多い、重低音イヤホン。
アプリ機能も充実していてイコライザーである程度好みの音に調整することも可能です。
イヤホンサイズはやや大ぶりですがイヤーフック付きなので耳での安定感には問題ありません。
1万円台はノイキャン視点では伸び悩み
1万円台はノイズキャンセリングだけでみると伸び悩みます。
この価格帯は音質や機能性などが低価格帯と比べて充実してくる価格帯。
ANC特化といえるのは1万をわずかに超えるくらいで買えるAVIOT TE-D01vくらいでしょうか。
Anker Life A2 NCと比べると中高音のノイズカット力がこちらのほうが上。
音質的にはAVIOT TE-D01vも低音の量感が非常に多い重低音イヤホン。
ウーファーで聴いているかのようなボンボンな低音は好みの分かれるところですが、好きな人にはかなりウケそうです。
その他マルチポイント対応なのと超ロング再生可能なところがウリです。
密閉性を高めるため装着感にはかなり気を使っているようでフィット性が高く、多少の運動なら問題なく使えます。
最強のノイズキャンセリングイヤホンは最高のイヤホンにあらず
2万円台はANC最高クラスが出揃う価格帯。
とにかく最強のノイズキャンセリングがほしい!ということならBOSE QuietComfort Earbudsになりますが‥
以前WF-1000XM4との比較レビューでも結論付けたようにノイキャン以外の部分がかなり微妙。
低音ノイズにはQuietComfort Earbudsの方が強く、中高音ノイズにはWF-1000XM4の方が強いです。
総合的にはQuietComfort Earbudsの方が上ですが、その差は僅差。
音質や装着感はWF-1000XM4が上。
便利機能に至っては勝負にならないくらいWF-1000XM4が勝っています。
そんなわけでノイキャンに重点を置いてもなお、総合力で遥かに上回る2位 WF-1000XM4のほうが個人的にはオススメできます。
あとがき
ノイズキャンセリング機能を使うと音楽への没入感がアップしてより楽しんでリスニングできます。
耳の消耗を抑える意味でも有用です。
(ノイズを音楽でかき消す必要がないので音量をあげすぎずに済みます)
一度使ったら手放せなくなる機能なので機会があれば是非試してみてください。