- 深みのある重低音をじっくり味わえる
- 迫力のサウンドは映画鑑賞用としての適正がある
- マット加工でしっとりした手触り
- ノイズキャンセリングはそれほど強力ではない
- 電源を切るたびにノイキャンがOFFになる
総合評価 |
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8.5/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはagの完全ワイヤレスイヤホン、BASS2。
agは日本のオーディオブランドfinalのサブブランドです。
そのagからリリースされたノイズキャンセリング機能付きの重低音イヤホン。
今回は同じagのTWSで低音が特徴のCOTSUBUとの比較をメインに紹介していきます。
ag BASS2の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
COTSUBUとの外観比較
付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用ケーブル
- 説明書類
ag BASS2のスペックと測定結果
BASS2とCOTSUBUのスペック比較表
BASS2 | COTSUBU | |
価格 | 7,980円 | 6,980円 |
連続再生時間 | 7時間 28時間(ケース込) |
5時間 20時間(ケース込) |
ドライバー | 不明 | 不明 |
コーデック | SBC AAC |
SBC |
防水性能 | IPX5 | IPX4 |
ノイキャン | ○ | ✕ |
マルチポイント | ✕ | ✕ |
専用アプリ | ✕ | ✕ |
低遅延モード | ✕ | ✕ |
COTSUBUとのスペック面での大きな違いはノイズキャンセリングの有無ですね。
最近だとノイズキャンセリングと外音取り込み機能はほぼセットで搭載される機能ですが、BASS2には外音取り込み機能はありません。
流行り機能の低遅延モードなども無いのでノイキャンがついたとて機能よりも音質で勝負なところは変わらないでしょう。
便利機能 | S・A・B・C・D |
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重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:28.2mm 横:63.3mm 高さ:41.6mm |
重さ | イヤホン:4.5g ケース:28.4g |
完全ワイヤレスイヤホンの中でも最薄・最軽量の部類に入るCOTSUBUよりは重さ・コンパクトさで劣りますが、BASS2も充分にコンパクトです。
イヤホンも大きさの割にかなり軽量でした。
携帯性 | S・A・B・C・D |
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遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 304ms (SBC) |
439ms (AAC) |
低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
Android・iPhoneともにかなり遅延大きめです。
低遅延モードもないのでゲームは厳しい数値。
動画はアプリ側で遅延補正してくれるもの(YoutubeやNetflixなど)は大丈夫です。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
△ | final TYPE E(M) |
標準 |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
△ | Spinfit CP360(M) |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) |
○ |
(自分がよく使うTWSイヤーピース+SONYのイヤピ2種との対応表です)
標準でfinalのイヤーピース「TYPE E」が装着されています。
△にしたものも装着に問題はありませんでしたが、若干緩めです。
ag BASS2とCOTUSBUを比較レビュー
音質評価
「心地のいい低音」がコンセプトとなっている本作。
聴いてみるとやはり暖色系の音ですね。
重低音を謳うイヤホンですが、過度な強調感や雑味がなく非常に聴きやすいです。
この価格帯のTWSとしては中音・高音もしっかり鳴ります。
低音はかなりの量感と深み。
適度なアタック感で自然な響きを感じられます。
ボーカルは割りとニュートラルな位置から癖のない聴かせ方をします。
高音についてもfinalらしい刺激感のない自然で伸びやかな音ですね。
低音が他の音域を邪魔せず、低音の深みをじっくり堪能できるようなサウンド。
オーケストラなどとの相性が良いです。
COTSUBUとの比較
重低音が謳われているわけではありませんが、実際は重低音サウンドであるag COTSUBUと比較してみます。
COTSUBUの方がBASS2よりは寒色寄りの音ですね。
低音の量感は同程度。
アタック感が非常に強く、かなり派手に鳴らす印象です。
ボーカルも前面に張って出てきます。
ノリ良く聴きたい曲はCOTSUBUの方が向いていると思います。
低音の質感という意味ではBASS2のほうが丁寧に調整されていると感じますね。
COTSUBUは曲によっては他の音域に結構かぶってしまうので。
また、BASS2は「映画鑑賞推薦」と公式が推しているように映画との相性は非常に良いと感じました。
非常に迫力と臨場感あるサウンドが楽しめるので映画用のワイヤレスイヤホンがほしいという方にはかなり有力な選択肢になりそうです。
音質 |
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8/10 |
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ノイズキャンセリング機能の比較
「音質を優先したノイズキャンセリング機能」を搭載。
この他、「圧迫感の少ない・優しいノイズキャンセリング」などの文言が出てきたら大体ノイキャンは弱めと思って間違い無いと思います。
実際に試してみるとノイキャンの効き目はやはり弱め。
ノイズをある程度遠ざける効果はあります。
ただ無音まで持っていくことはできません。
-28dbノイキャンのVictor HA-A30Tなどとほぼ同等の効果を確認。
BASS2も-28db相当のノイキャンと評価しておきます。
ノイキャン |
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4/10 |
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(参考:ANCイヤホンのノイキャン強度ランキング)
装着感評価
agのCOTSUBUやPITAは寝ホンとしても使えるような薄さが特徴。
それに対してBASS2は一般的などんぐり型の形状です。
↑の写真で見ても厚みが随分違うのがわかると思います。
形状の差がそのまま装着感の差にも出ていて、BASS2の方がイヤホンが耳に入っている感覚は強いです。
装着感の良さもメリットとして語られることの多いCOTSUBUやPITAと比べるとはBASS2は割りと平凡な付け心地だと思います。
装着感 |
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7.5/10 |
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マイク性能・通話品質について
マイク性能は低価格帯ではかなり良い方でしょう。
クリアではっきりと音声を拾えます。
周囲の雑音もある程度抑えられるので多少うるさい場所での通話も問題ありませんでした。
ただ風切り音対策はあまり出来ていないようでした。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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ag BASS2の使い方と注意点
【クリックで表示】
ペアリング方法
リセット方法
なぜかリセットするのに非常にややこしい操作が必要です。
- イヤホンを充電ケースに収納した状態で、片側のイヤホンのタッチセンサーを約7秒間押し続ける
- するとイヤホンの電源がOFFになる
- 両側のイヤホンのタッチセンサーを約8秒間押し続ける
- LEDインジケーターが点灯したら両側のタッチセンサーを2回タップする
- 再び電源がOFFになる
- 再度イヤホンのタッチセンサーを約5秒間押し続ける
- イヤホンの電源がONになるので指を離す
- 片側のイヤホンのLEDインジケーターが赤・白の交互点滅となり、ペアリングモードに移行すればリセット成功
充電方法
付属の充電用ケーブルで充電できます。
ワイヤレス充電や急速充電には対応していません。
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
2クリック | 音量DOWN | 音量UP |
3クリック | 曲戻し | 曲送り |
長押し(1秒) | ノイキャン ON/OFF |
ノイキャン ON/OFF |
すべての操作をイヤホンから操作可能。
操作性に問題はありませんでした。
操作性 | S・A・B・C・D |
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注意点:ノイズキャンセリングが毎回OFFになる
ノイズキャンセリング機能が電源が切れるたびにOFFになります。
そのためノイキャンが欲しい場合は起動するたびに長押し操作が必要です。
ノイキャンが弱いのは承知で買いましたが、この仕様はちょっと微妙かな‥。
説明書
総合評価と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
8/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
4/10 |
外音取り込み |
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- |
装着感 |
|
7.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
ag BASS2は過度な強調感なく心地よい重低音が楽しめる完全ワイヤレスイヤホン。
重低音イヤホンというと(低価格帯では特に)やり過ぎ・盛りすぎ感のあるものが非常に多いですが、BASS2の低音はボーカルなどの邪魔をすることなく丁寧な音作りがされていると感じました。
また、個人的に気に入ったのが映画鑑賞用TWSとしての価値が高いという点です。
比較的安価でコンパクトなワイヤレスレスイヤホンで非常に迫力のあるサウンドが楽しめるので映画用としてはかなりのおすすめです。
ノイズキャンセリングはそれほど強力ではないですし、機能面ではあまり良いところはありませんが‥。
重低音の看板に偽りはなく、好きな人にはよく刺さるイヤホンではないでしょうか。
代替候補について
BASS2の重低音はじっくり音の響きを楽しむのに向いているので、ノリ良く重低音を楽しみたい場合は同社TWSのCOTSUBUの方がおすすめです。
こちらのほうがアタック感のあるサウンドでポップスなどに向いています。
ノイズキャンセリングとノリ良く聴ける重低音のどちらも欲しいという場合はVictor HA-A30Tがおすすめ。
デフォルトではそれほど重低音ではありませんが、BASSモードにすると重低音もこなせる優等生です。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。