- 過不足ないバランスの取れたサウンド(イコライザー使用)
- U1万でTOPクラスの機能性(ハイレゾ・ノイキャン・マルチポイント)
- 好みの操作に割り振れる優れたカスタマイズ性
- 指紋が目立つイヤホンケース
総合評価 |
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8.5/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはTranyaの完全ワイヤレスイヤホン、Nova。
実売価格1万円切りのTWSながら、ハイレゾ対応・ノイズキャンセリング機能搭載・2台同時接続可能なマルチポイントにも対応。
専用アプリも用意されており、ハイエンド並の高機能さが興味を引く一品です。
音質やノイキャンの強さなど、今回も手持ちのイヤホンとの比較を通してレビューしていきます。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
- 公式サイト:https://tranya.jp/products/nova
- 公式Twitter:https://twitter.com/tranya_japan
Tranya Novaのスペック・外観チェック
スペック表
Nova | |
価格 (2023/8 Amazon) |
8,580円 |
連続再生時間 | 9時間 36時間(ケース込) |
ドライバー | 12mm ダイナミック |
コーデック |
SBC |
防水性能 | IPX5 |
ノイキャン | ○ |
マルチポイント | ○ |
専用アプリ | ○ |
低遅延モード | ○ |
その他の機能 | 急速充電(10分→2時間) ワイヤレス充電 LE Audio対応予定 |
Qualcomm QCC3072チップを採用。
ハイレゾ相当で聴けるaptX Adaptive(24bit/96kHz)に対応の他、将来的にはアップデートでLE Audioにも対応するようです。
LE AudioはSBCより少ないビットレートで高品質を維持できる・低遅延であるといった特徴があるとされています。
ノイズキャンセリングは-43dbの効果を謳い、2台同時接続可能なマルチポイントにも対応。
スペック通りならEarFun Air Pro 3と並び1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンで最高峰と言えるコストパフォーマンスの高さです。
便利機能 | S・A・B・C・D |
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イヤホン本体
イヤホンケース
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用USB Type-Cケーブル
- 説明書類
Tranya Nova 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:47.6mm 横:62.9mm 高さ:25.6mm 三辺合計:136.1mm |
重さ | イヤホン:4.5g ケース:35.1g |
イヤホン・ケース共にかなり軽量です。
サイズ感も比較的コンパクトな部類。
ポケットにもすんなり収まるので持ち運びでストレスを感じることは無いでしょう。
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホンのケースサイズ測定結果のまとめ)
携帯性 | S・A・B・C・D |
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遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 264ms(SBC) 236ms(aptX Adaptive:高音質モード) |
357ms(AAC) |
低遅延時 | 123ms(SBC・ゲームモード) 213ms(aptX Adaptive高音質+ゲームモード) 100ms前後(aptX Adaptive:低遅延モード) |
174ms(AAC ゲームモード) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Android接続時の遅延:0.1~0.123秒
- iPhone接続の遅延:0.174秒
Tranya Novaはゲームモードに切り替えることで遅延を減らすことができます。
ややこしい話ですが、aptX Adaptive接続の低遅延モードとゲームモードは別物です。
aptX Adaptive低遅延モードは接続状況が悪い時、ゲーム中・動画再生中と判定された時に自動で切り替わります。
任意に切り替えることは基本的にはできません。
aptX Adaptive 高音質モードでゲームモードにしてもあまり遅延は改善されないので、任意に遅延を少なくしたいときはSBCで接続してゲームモードに切り替えると良いです。
どのコーデックで接続してもゲーム・動画再生はある程度問題ないくらいの遅延と言えます。(音ゲーは厳しいですが)
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
○ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
○ | Spinfit CP360(M) 後継→OMNI |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) 後継→Magic Ear+7 |
○ | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
△ |
(自分がよく使うイヤーピースとの対応表です)
楕円のノズルですが比較的柔軟に汎用イヤーチップと適合します。
コレイルは一応はまりますがケースのフタが少し浮いてしまうので△としました。
Tranya Nova 詳細レビュー
音質評価
12mmのダイナミックドライバーを搭載。
明瞭感と分離度を大幅に向上させるSonicMaxテクノロジーというTranyaの独自システムを採用しているようです。
実際に聴いてみると…
これ、たぶんアプリでイコライザーを使用するのを前提とした音だと思います。
デフォルトはなんとも言えない微妙な音。
低音強め。
中域~高域にかけてくもり感が強く、高音は特にか弱く後ろの方で鳴っているイメージ。
あらら?と思ってアプリでイコライザーをONにしてみると音が豹変。
劇的にクリアでバランスの取れた音に変化します。
【バランス】で聴くと低音から高音まで過不足ない量感でかなり聴きやすかったです。
個人的には【バランス】が1番おすすめですが、低音ブーストなど他のプリセットにしてもデフォルトのくもり感が取れる調整になっています。
なので、まずはイコライザーをONにすることをおすすめします。
音質 |
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7.5/10 |
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ノイズキャンセリング機能の比較
ハイブリッドノイズキャンセリングを搭載。
実際に使ってみると、低音ノイズを中心に効果的にノイズをカットできています。
中音・高音ノイズに対してはそれなりの効き目。
エアコンの音やPCのファンの音など、身の回りの気になるノイズはほぼ無音化することができます。
色々なANCイヤホンと比較した結果、JBL LIVE FREE 2(-40db相当)とほぼ同等のノイキャン効果かなと感じました。
実用的に使っていけるノイズキャンセリング機能です。
(参考:Tranya Novaのノイズキャンセリングはコスパ良い?相対評価をチェック|ANC強度ランキング)
ノイキャン |
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8/10 |
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外音取り込み機能の評価
外音取り込み機能はイヤホンをしたまま外音を聞くのに十分な音量を取り込めています。
しかし、マイクで取り込んだ感は結構強め。
高音がかすれたような音になり、エアコンの音などは自然な聞こえ方と比べてやや耳障りです。
“ながら聴き”に使うというよりは
- 駅や電車などでアナウンスを聞きたい時
- レジでの会計時 等
ちょっと外音を拾いたいけどイヤホンを外すのは面倒というタイミングでONにするような使い方が最適かなと感じました。
外音取り込み |
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8/10 |
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装着感評価
イヤホン本体は楕円体のような形状。
耳に当たる部分は多めな感触ですが、圧迫感は標準的なつけ心地のイヤホンと比べて少なめ。
しっかりフィットするタイプな上にスティックタイプなので安定感は抜群です。
ちょっとやそっとの動きではびくともしないくらいなので運動に使っても問題ないでしょう。
装着感 |
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8/10 |
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マイク性能・通話品質について
実際に通話で使ってみると、音声はかなりクリアに相手に届いていました。
周囲の雑音もかなりカットしてくれるので多少うるさい場所での通話も問題なさそうです。
また、風切り音にも強い印象です。
眼前で扇風機を最大風量にして通話してみましたが、風切り音を抑えて問題なく通話することができました。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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操作方法と操作性評価
L側 | R側 | |
1クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
2クリック | 曲戻し | 曲送り |
3クリック | 音量DOWN | 音量UP |
4クリック | 無効 | 無効 |
5クリック | 無効 | 無効 |
長押し | ANCモード | ANCモード |
タッチセンサ式。
デフォルトでは無効になっていますが、4・5クリック目までアプリで設定することができます。
設定出来る項目も非常に多く、自由度は極めて高いです。
操作性 | S・A・B・C・D |
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専用アプリ【Tranya Audio】の主な機能
【Tranya Audio】の主な機能一覧
- イコライザー
- ボタン設定
- ゲームモード
- ANCモード切り替え
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
使って気付いた注意点
- 専用アプリは会員登録なしでも使用可能
- 初回ファームウェアアップデートあり
- イコライザーはONを推奨
1.
2.
3.
音質評価の項目で書いたとおりですが、イコライザーがOFFのデフォルトの状態ではかなりこもり感の強い音になっています。
イコライザーをONにすることで劇的に改善するのでイコライザー使用をおすすめします。
総合評価
メイン機能評価
音質 |
|
7.5/10 |
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ノイキャン |
|
8/10 |
外音取り込み |
|
8/10 |
装着感 |
|
8/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評
Tranya Novaはこんな方におすすめです。
- バランスの取れたサウンドが好み
- 安価に多機能なTWSをGETしたい
- カスタマイズ性に優れたイヤホンが良い
Tranya Novaは低価格帯の完全ワイヤレスイヤホンながら非常に多機能でどの機能も実用的に使えるものとなっています。
ライバルとなるEarFun Air Pro 3は重低音寄りなサウンドなのに対してTranya Novaはバランスの取れたサウンド。
音の好みに応じて選ぶと良いかと思います。
また、操作方法のカスタマイズ性が非常に高いのもポイント。
イコライザーもカスタムできますし、設定の自由度が高いので自分好みにカスタマイズしたい方には使いやすいイヤホンです。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。