- 安価なTWSらしからぬ明瞭で整った美麗サウンド
- ノイキャンや外音取り込みも高性能
- マルチポイントにも対応、通話性能も良し
- 指紋が気になるイヤホンケース
総合評価 |
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10/10 |
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2023年9月12日 追記:一時期5,000円くらいまで下がって非常におすすめのTWSでしたが、終売したようです。現在は売りがあっても公式ではないショップが数万とかで出しているのでおすすめしません。
TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはOPPOの完全ワイヤレスイヤホン、Enco Free 2。
- 高級スピーカーメーカーのDYNAUDIOと共同で音作りしたサウンド
- -42dbを謳うノイズキャンセリング
- 2台同時接続可能なマルチポイントにも対応
とかなり魅力的な性能ですが、それに加えて発売当初1万3980円だった価格が今ではAmazonなどで1万円を下回っているのが大きいです。
最近は低価格帯でも強力ノイキャンやマルチポイント対応のものが出てきています。
(SOUNDPEATS Capsule 3 ProやEarFun Air Pro 3など)
しかし、このEnco Free 2がスペック通りの性能だったなら‥
それらを超える超コスパTWSなんじゃないかと。
そんな期待を込めて購入してみたので上記のイヤホンらと比較しながらレビューしていきます。
- OPPO Enco Free 2の外観チェック
- OPPO Enco Free 2のスペックと測定結果
- OPPO Enco Free 2詳細レビュー
- OPPO Enco Free 2の使い方と注意点
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価と代替候補
OPPO Enco Free 2の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用USB Type-Cケーブル
- 説明書類
OPPO Enco Free 2のスペックと測定結果
Enco Free 2・Capsule 3 Pro・Air Pro 3のスペック比較表
Enco Free 2 | Capsule 3 Pro | Air Pro 3 | |
定価 | 13,980円 | 8,480円 | 8,990円 |
連続再生時間 | 6.5時間 30時間(ケース込) |
8時間 52時間(ケース込) |
9時間 45時間(ケース込) |
コーデック | SBC AAC |
SBC AAC LDAC |
SBC AAC aptX aptX Adaptive |
防水性能 | IP54 | IPX4 | IPX5 |
ノイキャン (公称値) |
-42db | -43db | -43db |
マルチポイント | ○ | ✕ | ○ |
専用アプリ | ○ | ○ | ○ |
低遅延モード | ○ | ○ | ○ |
Capsule 3 Pro・Air Pro 3と比べて
- ハイレゾ再生可能なLDAC・aptX Adaptiveに対応していない
この点が最新のコスパTWSにスペック面で劣る部分。
コーデック面の不利をDYNAUDIOと共同で作ったサウンドで打ち消せるかどうかがポイントになります。
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:51.6mm 横:66.9mm 高さ:24.5mm |
重さ | イヤホン:4.3g ケース:38.3g |
イヤホン・ケース共にかなり軽量。
ケースのサイズ感も横幅はそこそこありますが、厚みはほとんどないのでポケットへの収まりも良いです。
少し滑りやすいので落とさないように気をつけたほうが良いと思います。
遅延測定結果
- SBC=326ms
- SBC(ゲームモード)=186ms
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考えます。
186-52=134ms。
ゲームモード時の遅延が約0.134秒の遅延です。
音ゲーに使うにはちょっと厳しいですが、普通のゲームや動画視聴は問題ないでしょう。
ゲームモードへの切り替えはアプリから行える他、イヤホン操作に設定することもできます。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
✕ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
✕ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
✕ | Spinfit CP360(M) |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) |
✕ |
(自分がよく使うTWSイヤーピース+SONYのイヤピ2種との対応表です)
- 楕円形のノイズ
- ケース内のイヤーピース収納部が狭い
これらのせいでイヤーピースの選択肢は多くはありません。
OPPO Enco Free 2詳細レビュー
音質評価
まずアプリで音質最適化をすることをおすすめします。
音の傾向を変えるのではなく、自分の耳の聴こえにくい帯域を補ってくれる感じなので単純に明瞭感と広がりがアップします。
音はクール系で音場は広いです。
明瞭で分解能が高く、高音域の煌めきが特に美しいサウンド。
1つ1つの楽器の音がしっかり表現されています。
低音の量感はそこそこ。
全体を下支えするには充分な量感であり、解像度が高いです。
キレ重視のカラッとした乾いたような低音。
重低音がっつり欲しいという人にはやや物足りないかもしれません。
中音域は量感ほどほどでボーカルはかなり近め。
クリアで透明度高めなので女性ボーカルは特に心地良いです。
ハイレゾ再生できるCapsule 3 Pro・Air Pro 3と比較
ハイレゾの効果もあってか音の濃度に差を感じますが、個人的にはEnco Free 2の方がだいぶ良い音かと思います。
特に高音域の明瞭感・表現力、全体的なバランスがEnco Free 2の方が秀逸で7000円くらいの音とは到底思えないですね。
定価の14000円で考えても満足度は高いのではないでしょうか。
ノイズキャンセリングを比較
(参考:ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめと最強がわかる比較ランキング )
今回も様々な種類のノイキャンイヤホンと比較してみました。
まず-43dbノイキャンのCapsule 3 Pro・Air Pro 3と比較。
低音ノイズへの消音力はほぼ同じくらいのように感じます。
ただ高音ノイズへの効き目には差を感じたので-43dbはなさそうです。
続いて-40dbノイキャンと比較。
今度は低音ノイズは明らかにEnco Free 2の方がよく消しているように感じます。
しかし、高音ノイズへの効き目はやはりいまいちです。
低音ノイズは良く消すのに高音ノイズだけはほとんど消さないという不思議なノイキャン。
ノイズの種類によって効果にかなり差を感じるのではないでしょうか。
総合的には-40dbよりよく効いている実感があり、-43dbよりは効いていないという評価。
なので公称値通り-42db相当の評価で良さそうです。
HUAWEI FreeBuds Pro2に近いノイキャンの聴き方かなぁと思います。
トランスペアレントモード(外音取り込み機能)評価
ホワイトノイズやマイクで取り込んだ感もなく自然な取り込み音。
細かいことを言うと高音の取り込み量がイヤホンをしていない時に比べると僅かに落ちる程度の違いです。
ほとんどイヤホンをしていない時と変わらない感覚で外音を聞くことができます。
音楽の音量を抑えれば快適な“ながら聴き”が可能。
非常に優秀だと思います。
装着感の評価
音質も機能性も非常にハイレベルなEnco Free 2ですが、装着感だけはわずかに一昔前の完全ワイヤレスイヤホンっぽさを感じちゃいますね。
つけ心地が悪いわけではないですし、圧迫感もなく装着しやすい部類です。
ただ最近の装着感の軽さを追求したTWSと比べるとイヤホンが耳に“在る”感じは多少します。
マイク性能・通話品質について
スマートフォン販売で名を馳せるOPPOだけにマイク性能も上々でした。
クリアな音声で小声で喋ってもよく相手に届いていました。
周囲の雑音もそこそこ低減してくれます。
快適に通話できるでしょう。
専用アプリ【HeyMelody】の主な機能
ホーム画面
イコライザー機能
プリセット+音質の最適化。
最適化すると明らかに音が良くなると感じました。
その他の主な機能一覧
マルチポイントにゲームモードなど。
上記に加えて操作方法のカスタマイズがメイン機能となります。
OPPO Enco Free 2の使い方と注意点
ペアリング方法
マルチポイント接続方法
- 1台目のデバイスとの接続を済ませる
- イヤホンを入れた状態でケースを開き、機能ボタンを2秒押す
- 新しいデバイスと接続する
- 2台同時接続完了です
リセット方法
充電方法
付属の充電用USB Type-Cケーブルで充電できます。
ワイヤレス充電・急速充電には未対応。
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | - | - |
2クリック | 曲送り | 曲送り |
長押し(1秒) | モード切替 ・ノイキャン ・外音取込機能 |
モード切替 ・ノイキャン ・外音取込機能 |
スワイプ (スティック部を) |
音量の上げ下げ | 音量の上げ下げ |
着脱検知 | イヤホンを外す =再生停止 イヤホンを着ける =再生再開 |
イヤホンを外す =再生停止 イヤホンを着ける =再生再開 |
デフォルトの操作方法では再生/停止が着脱検知のみ。
さらに曲戻しが入っていません。
正直これだと使いにくいのでアプリで操作方法をカスタマイズすることをおすすめします。
自分の場合は以下のように設定して使っています。
音量と曲切り替えを左右のスワイプにそれぞれ当てはめることで操作枠に余裕ができます。
非常に快適に使えています。
(画像からはみ出して写ってませんが長押しがノイキャンなどのモード切替です)
注意点:マルチポイント接続に対応するにはアプリからアップデートが必要
マルチポイント機能はあとからアップデートで追加された機能みたいです。
なのでアプリからイヤホンをファームウェアアップデートしないとマルチポイント機能が使えません。
説明書
WEB版の取扱説明書は用意されていませんでした。
メリット・デメリットのまとめ
OPPO Enco Free 2を選ぶメリット
安価なTWSらしからぬ明瞭で整った美麗サウンド
ハイエンドスピーカーのDYNAUDIOと共作したというだけあって音は本当に良いです。
とても7000円くらいのワイヤレスイヤホンの音とは思えません。
ノイキャンや外音取り込みも高性能
低音ノイズにしっかり効くノイズキャンセリング。
イヤホンをしていない時の聴こえ方とほとんど差を感じない外音取り込み。
機能的にもかなりのレベルにあります。
マルチポイントにも対応、通話性能も良し
2台同時接続可能なマルチポイントに対応。
OPPOなので通話性能も高く、待受としても万全な機能です。
OPPO Enco Free 2を選ぶデメリット
指紋が気になるイヤホンケース
イヤホンケースは定価を考えたらちょっと安っぽく見えます。
指紋がつきやすく滑りやすいので扱いには気をつけたほうが良さそうです。
7000円くらいで考えたらよくある質感のケースと言えます。
総合評価と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
8.3/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
8/10 |
外音取り込み |
|
9.5/10 |
装着感 |
|
8/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
安価なTWSとは思えない非常に整った美麗サウンド。
さらにノイキャンや外音取り込みもハイレベル。
これが1万円以下は凄いです。
とんでもないコストパフォーマンスの完全ワイヤレスイヤホンだと思います。
2021年発売のイヤホンなのでいつまで販売があるのか、この値段が続くのか‥
その辺がわからないのが不安ですが、現状では普通にアンダー1万円TWSで1番のおすすめです。
代替候補について
欠点らしい欠点のないイヤホンだと思いますが、それほど重低音は出ないところが人によっては気になるかもしれません。
そんな場合は機能的に同等でありつつ音はかなり低音寄りなサウンドのEarFun Air Pro3がおすすめです。
マルチポイント対応でハイレベルなノイキャンを搭載。
低音の迫力を重視して選ぶならこちらの方が良いでしょう。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。