- ロックに最適!抜群の高音質サウンド
- 滑らかなでフィット感抜群なつけ心地
- 欲しい機能全部入りの高機能さ
- 専用アプリの動作が不安定
- 低遅延モードはSBCに切り替えてから使用する必要がある
総合評価 |
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9/10 |
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更新日:2024年4月4日 最新の基準で総合評価を修正
TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはAVIOTの完全ワイヤレスイヤホン、TE-Z1PNK。
通称『ピヤホン6』。
ロックバンド【凛として時雨】のドラマー、ピエール中野さんがプロデュースしているイヤホンですね。
音質がめちゃくちゃ良いと評判で人気沸騰中のTWS。
ずっと品切れ状態で中々買えなかったのですが、先日ようやく購入できたのでレビューしていきます。
- AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)の外観チェック
- AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)のスペックと測定結果
- AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)詳細レビュー
- AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)の使い方と注意点(説明書代わりに)
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価と代替候補
AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
付属品
付属品リスト
- イヤーピース(シリコン)
- イヤーピース(ウレタン)
- ハードケース
- 充電用ケーブル
- 説明書類
AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)のスペックと測定結果
スペック表
TE-Z1PNK(ピヤホン6) | |
価格 | 39,600円 |
連続再生時間 | 7時間 18時間(ケース込) |
コーデック | SBC・AAC・LDAC |
防水性能 | IPX4 |
ノイキャン | ○ |
マルチポイント | ○ |
専用アプリ | ○ |
低遅延モード | ○ |
完全ワイヤレスイヤホンの中でもTOPクラスの高級品です。
高音質を謳うTWSながら消音力の高いハイブリッドノイズキャンセリング機能を搭載。
2台同時接続可能なマルチポイントや低遅延モードもあり、機能面は完璧といえます。
LDAC+ノイキャンON時の連続再生時間・電池残量の推移
表記の7時間という連続再生時間はノイズキャンセリング機能OFF・LDAC未使用の状態での数値。
LDACとノイキャンをONにしたときの再生時間はどれくらいなのか測ってみます。
【ノイキャンON・LDAC使用・音量半分で1時間鳴らした結果】
28%減ですが、最初の30分で92%・1時間で72%という減り方でした。
なのでノイキャンON・LDAC使用時の連続再生時間はおそらく3時間もたないくらいですかね。
ノイキャン+LDACだと消費が激しいのでどのイヤホンでも再生時間はかなり少なくなります。
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:77.7mm 横:42.7mm 高さ:28.2mm |
重さ | イヤホン:6.9g ケース:51.3g |
重さはそこそこですがその分質感の良さも感じられます。
イヤホンケースはサイズ自体はそこそこですが、薄いので持ち運びはしやすいです。
遅延測定結果
- SBC=326ms
- SBC(低遅延モード)=176ms
- LDAC=313ms
- LDAC(低遅延モード)=320ms
100ms=0.1秒です。
この測定環境では有線イヤホンで50msほど遅延を観測します。
なので結果から-50msすると実態に近い数値となると思われます。
LDAC接続では低遅延モードにしても遅延が減る効果が得られませんでした。
ただ、AVIOTのアプリはあまり出来が良くなくて変更した設定が反映されないこともしばしば。
5,6回試して全て遅延に変化が見られなかったのでおそらく効果はないと思いますが‥
アプリの設定変更が反映されていないだけの可能性も無いとは言い切れません。
低遅延にしたい場合は開発者向けオプションでSBC接続して低遅延モードをONにすると良いです。
この場合の遅延は176-50=126ms。
約0.126秒の遅延です。
音ゲーなどは厳しいですが、普通のゲームや動画視聴なら問題ない程度の遅延になります。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
○ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
✕ | Spinfit CP360(M) |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) |
○ |
(自分がよく使うTWS用イヤーピース+SONYのイヤピ2種との対応表です)
付属のイヤーピースは傘が結構小ぶり。
もっと密着感が欲しい!とかシェルが耳にフィットしていないという欲しい場合にはSednaEarfit Crystalがおすすめです。
AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)詳細レビュー
音質評価
ダイナミック型+平面磁気駆動形“コアキシャル2wayドライバー”構成
平面磁気駆動型ドライバーとダイナミック型ドライバーを同軸上に配置。
平面磁気駆動型の特性とドライバー配置の妙により低歪で位相乱れの少ないレスポンスを実現したとのこと。
実際に聴いてみると、平面磁気駆動型的な繊細さよりも派手さのほうが際立っているように感じました。
高解像なドンシャリサウンドで楽しく聴ける音作りになっています。
高音がかなり特徴的でしょうか。
非常に伸びやかでかなり派手に鳴ります。
しかし、主張してくる割に刺さりは感じないのが良いですね。
同時に1つ1つの楽器の音もしっかりと表現できており、この辺に平面磁気駆動型的な繊細さも感じることができます。
低音は締まりがありアタック感強め。
量感もかなりあるのですが滲まずまとまった音になっていて迫力を感じます。
派手な低音・高音に挟まれる形で中音は少し距離を感じますが、埋もれるわけではなくこちらも元気良く鳴ります。
なので適切な距離感としてロックなどでは演奏の一体感、リアルな音像が見えてくる感じで楽しめます。
逆にR&Bなどで低音が支配的な歌唱曲ではややボーカルに距離を感じ、情感も感じにくいことからこの辺が苦手な分野になるのかなと。
音のレベルは非常に高く、特にロックを聴くには最適なイヤホンです。
ノイズキャンセリングの効き目を比較
イヤホンのフィット性がよく物理的な遮音性が高いためか、高音ノイズのカットもそこそこ実感できます。
低音ノイズに対してはハイブリッドANCとしては最低限の効き目かな。
そこそこの低音ノイズもほぼ無音化可能です。
先日レビューしたNUARL NEXT1やVictor HA-FW1000T(-35db)よりノイズカットできています。
同社ミドルクラスのAVIOT TE-D01vよりは効果は弱め。
多少消音の効き方に違いはありますが、-38dbのノイキャンを謳うEdifier W240TN等とほぼ同等の効き目でした。
-35dbより効果的で-38dbと同程度。
TE-Z1PNKのノイキャンは-38db相当のノイキャン効果と言って良さそうです。
(参考:ANCイヤホンのおすすめがわかるノイキャン強度ランキング)
外音取り込み機能の使い勝手
外音取り込み機能は取り込み量をアプリで調整できます。
デフォルト設定では取り込み量MAX。
この状態だとマイクで集音している感じがありありで自然な外音取り込みとは程遠いです。
サーっと高音がカサつく音が常に耳に入ってきて不快に感じる人も多そう。
外音取り込み量を中よりやや下くらいまで下げるとサーっ音が気にならなくなります。
これくらいの外音取り込み量でも人の声などは十分に聞き取り可能。
イヤホンをしていない状態を100とすると、この状態の取り込み量が90くらいの感覚ですかね。
若干イヤホンをしていないときより音量は落ちますが違和感は少ないので少し外音取り込み量を下げて使うのがおすすめです。
装着感について
カスタムIEM(イン・イヤー・モニター)に多用される「積層造形技術」を採用
とのことですが‥
実際に試してみると耳への肌触りというか滑らかさがたしかにカスタムIEMっぽい装着感ですね。
イヤホンが耳穴に滑らかにフィットするので軽いつけ心地なのによくフィットします。
イヤーピースは穴に添えるだけの感覚で圧迫感もありません。
装着感もハイエンドに相応しい出来栄えと言えるでしょう。
マイク性能・通話品質の評価
周囲のノイズを消す力が凄いです。
かなり騒がしい店内でも周りの雑音をほとんど感じずに会話が可能でした。
話し声もクリアで良いのですが‥
ノイズを消す力が強いせいなのか?ボソボソ喋ると全く拾ってくれません。
自分は語尾が弱くなる喋り方をするせいか、時々語尾が途切れることがありました。
ハキハキ喋るとちゃんと聞こえます。
短時間の通話には快適、小声での通話や長時間ダラダラ喋るのにはあまり向いていないって感じです。
専用アプリ【AVIOT SOUND ME】の主な機能
ホーム画面
*1 サウンドモード設定
*2 機能呼び出し
操作ボタン設定
当初ボタンを押しても反応しない不具合がありましたが、2023/01/18に修正。
長押し以外の操作をカスタマイズ可能です。
カスタマイズ項目に低遅延モードはありませんでした。
⇓設定可能な操作
イコライザー設定
*3 PSYCHO-PASS ボイスガイダンス切り替え
- 常守朱(CV.花澤香菜)
- 狡噛慎也(CV.関智一)
- ドミネーター(CV.日髙のり子)
の3パターン選択できます。
アプリ総評
欲しい機能はほぼ揃っている印象です。
他にもイヤホン探知機能で紛失したときに無くした場所を特定する機能も。
ただ、いかんせん反応が悪かったりアプリの強制終了が多すぎるのが‥。
もう少し使い勝手の方をなんとかして欲しいところです。
AVIOT TE-Z1PNK(ピヤホン6)の使い方と注意点(説明書代わりに)
ペアリング方法
マルチポイント接続方法
- 1台目の接続デバイスと接続状態にする
- イヤホンを出したまま1台目のBluetoothをOFFにする
- するとイヤホンがペアリングモードに入る
- 2台目のデバイスのBluetooth接続画面からTE-Z1PNKを選択
(2台目とのペアリング完了) - 1台目のBluetoothを再度ONにして再接続する
- これで2台同時接続の完了です
リセット方法
充電方法
付属の充電用ケーブルで充電できます。
10分の充電で1時間再生可能な急速充電可。
ワイヤレス充電には非対応です。
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
2クリック | 音量DOWN | 曲送り |
3クリック | 音量UP | 曲戻し |
長押し(1.5秒) | - | モード切り替え ・外音取り込み ・ノイキャン ・OFF |
長押し以外の操作方法を専用アプリからカスタマイズ可能です。
ただ低遅延モードの設定は不可。
イヤホンからは低遅延モードを呼び出せないので専用アプリから操作する必要があります。
注意点1:15ヶ月保証を受けるには製品保証登録が必要
通常12ヶ月の保証から15ヶ月に延長可能です。
購入から一ヶ月以内に登録しないといけないので忘れないようにしましょう。
注意点2:LDAC+マルチポイントでの運用は音切れ多発
非常にBluetooth接続が不安定になるのでLDAC接続しながらマルチポイント接続するのはやめたほうがいいです。
そもそも他社イヤホンだとマルチポイント中はLDACが自動でOFFになるものもありますし、イヤホン側で勝手にコーデックを切り替えてほしいものですが‥
説明書
メリット・デメリットのまとめ
TE-Z1PNK(ピヤホン6)を選ぶメリット
ロックに最適!抜群の高音質サウンド
良い素材を使ったハイエンド機でみんな大好きドンシャリを追求したらこういう音になりましたという感じ。
気持ち良く、楽しく聴くことができるので多くの人にウケるのではないでしょうか。
滑らかなでフィット感抜群なつけ心地
イヤホンのゴツゴツした感じがなく、すんなりと耳にフィットします。
圧迫感も無いので装着感もハイエンド機に相応しい出来です。
欲しい機能全部入りの高機能さ
- 騒音を低減するノイズキャンセリング
- ハイレゾ音質で聴けるLDAC
- ゲームや動画視聴に便利な低遅延モード
- 2台同時接続可能なマルチポイント
- 音を好みに調整可能なイコライザー機能
欲しい機能が全部入りです。
TE-Z1PNK(ピヤホン6)を選ぶデメリット
専用アプリの動作が不安定
使い始めた当初より改善されてきていますが、設定が反映されないことがある
などまだ不安定な感は拭えません。
ここらへんはさらなる改善に期待ですかね。
低遅延モードはSBCに切り替えてから使用する必要がある
LDAC接続だと低遅延モードにしても遅延の減少が確認できませんでした。
開発者向けオプションでSBC接続してから低遅延モードをONにする必要があります。
総合評価と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
9.5/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
7/10 |
外音取り込み |
|
9/10 |
装着感 |
|
9/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
AVIOT TE-Z1PNK【ピヤホン6】はロックに最適な高音質完全ワイヤレスイヤホン。
装着感や機能性もハイエンド機に相応しいレベルにあり、音質重視のTWSにありがちな音は良いケド‥という欠点も無し。
再販が決まってもすぐ売り切れ状態になるのも頷けます。
非常にレベルの高いイヤホンです。
代替候補について
装着感が良く、ノイキャン・ハイレゾ・マルチポイントに対応した高音質TWSで代替候補を考えるなら‥
刺激的なサウンドよりナチュラルな美音が好みならオーテク ATH-TWX9・NUARL NEXT1。
音質だけでなくノイキャンも一級品が良いという場合はゼンハイザー MOMENTUM True Wireless3。
この辺が候補になるでしょうか。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。