更新日:2022/12/08
友人から実機を借りて使用しましたが試聴時の印象と変わらなかったので記事はこのまま置いておきます。
2022/11/17 アップデートでマルチポイントに対応しました。
TWSコレクターの猫居です。
SONYの完全ワイヤレスイヤホン、LinkBuds S(型番:WF-LS900N)を発売前に試聴してきました。
2万円以上するのでこのブログの分類ではハイエンドモデルのTWSに相当します。
事前の印象とだいぶ異なる物だったのでなにかの参考になるかもと思い、記事にすることにしました。
LinkBuds Sは耳を塞がない完全ワイヤレスイヤホンLinkBuds(型番:WF-L900)の兄弟機です。
耳を塞がないイヤホンが耳を塞いで新登場という‥
若干大丈夫?と思ってしまうコンセプト。
試聴するまでは正直地雷イヤホンかなって思ってました 笑
実際に自前のWF-1000XM4と比較しながら試聴してみると、思った以上に快適!
音質やノイズキャンセリングは明らかにWF-1000XM4に負けています。
しかし快適性能はかなりLinkBuds寄りで非常に快適。
LinkBudsに近い快適性能とWF-1000XM3くらいの音質とノイキャンを併せ持った完全ワイヤレスイヤホンといった感じです。
実際に装着してみて強く感じたのはLinkBuds SのライバルはWF-1000XM4ではなくAirPods Proなんじゃないかなということ。
AirPods Proの魅力はつけているのを忘れるような装着感の良さと自然な外音取り込み音で生活の溶け込む快適さです。
そこに音質の良さも足したような出来なのがLinkBuds S。
AirPods ProのようなイヤホンをSONYが開発したらこうなるって感じのイヤホンです。
SONY的にも既存のしかもハイエンド商品と潰し合いになる商品は投入しないでしょうしね。
目次以下は音質やノイズキャンセリングなどをWF-1000XM4と使用比較しながら試聴したレポートとなります。
SONY LinkBuds SとWF-1000XM4・AirPods Proの比較
LinkBuds S | WF-1000XM4 | AirPods Pro | |
Amazonでの販売価格 (2022/5/30時点) |
26,400円 | 25,500円 | 26,660円~ |
連続再生時間 | 6時間 20時間(ケース込) |
8時間 24時間(ケース込) |
4.5時間 24時間(ケース込) |
コーデック | SBC・AAC・LDAC | SBC・AAC・LDAC | SBC・AAC |
マルチポイント (2台同時接続) |
○ | 対応予定 | Apple製品のみ 同時接続可能 |
音質 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
ノイキャン | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
外音取り込み | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
装着時の快適さ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
評価については試聴しただけですので大雑把なものとお考えください。
LinkBuds SとWF-1000XM4の使用比較レポート
SONY LinkBuds Sの外音取り込み性能
外音取り込み機能はWF-1000XM4とほぼ同性能でした。
自然な外音取り込み量で耳にイヤホンをしていないときとほぼ同じように外音が聞こえます。
しかし実際の使用感はWF-1000XM4より上。
どういうことかといいますとWF-1000XM4は密閉感が非常に強いイヤホンなので外音が自然に聞こえても耳にイヤホンが詰まっている感覚までは消えません。
対してLinkBuds Sは装着感が非常に軽いので、そこに自然な外音が入ってくるとイヤホンをしていることを意識していないと着けているのを忘れそうになります。
この感覚が非常にAirPods Proに近いのです。
『ながら聴き』の快適さはAirPods Pro並だと思います。
SONY LinkBuds Sのノイズキャンセリング性能
ノイズキャンセリングの性能は明らかにWF-1000XM4より1~2ランク落ちるものでした。
- WF-1000XM4→やかましい店内がほぼ無音になる
- LinkBuds S→店内の騒音がかなり遠のくが無音ではない
このような感じでランクは落ちるものの実用的な効果は感じられます。
高い遮音性を誇るWF-1000XM4に対して装着感の軽さを優先したLinkBuds S。
物理的な遮音性(パッシブノイズキャンセリング)の差が総合的なノイズキャンセリングパワーの差につながっているようです。
ノイズキャンセリングの強さが欲しい場合は素直にWF-1000XM4を選んだほうが良いでしょう。
ノイキャンの詳細な比較データは以下の記事よりご覧いただけます。
⇒ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表
SONY LinkBuds Sの装着感
非常に軽い装着感。
密閉感が強いWF-1000XM4とは大きく異なり、圧迫感や閉塞感を感じることはありません。
個人的にはふにゃふにゃなリングを耳に引っ掛けるLinkBudsより装着感は良いと感じました。
LinkBuds Sの方が耳につけたときちゃんと安定してくれるからですかね。
LinkBudsの方は落ちるんじゃないか?って不安感が耳にイヤホンがついていることを意識させるので‥
この快適な装着感と自然な外音取り込み機能が合わさることで生活に溶け込むイヤホンとなることでしょう。
SONY LinkBuds Sの音質
WF-1000XM4と同じV1チップ搭載でLDACにも対応。
ドライバーは5mmの新型みたいです。
(WF-1000XM4は6mm)
まずは単独試聴。
SONYらしいメリハリのあるサウンドですね。
軽い装着感の割に本格的なリスニングもいけそうです。
ながら聴きに適したイヤホンは低音不足な場合がほとんどですが、LinkBuds Sは充分な低音の量感も感じられます。
次にLinkBuds SとWF-1000XM4の聴き比べ。
比べてみるとWF-1000XM4のほうが解像度や低音の質感の面でより豊かなのがわかります。
騒がしい店内だったのでノイキャンの差でWF-1000XM4のほうがより没入感を得られたというのもありますが、WF-1000XM4の方が良い音なのは間違いないでしょう。
音質トップクラスのWF-1000XM4と比べると劣るものの、ながら聴きとリスニングの両方が高いレベルにあるといえます。
また、ライバルをAirPods Proと考えるとどうでしょう。
AirPods Proはお世辞にも音が良いとは言えないので、それに比べるとかなり優位性が見えてくるのではないでしょうか。
LE Audioについて
LinkBuds Sは2022年中にLE Audioに対応予定だそうですが、LE Audioに対応したからといって音質がめっちゃ向上するとかはありえません。
LE Audioを高音質+低遅延な最強の新規格みたいに囃し立てるメディアもありますが‥
技術用語解説 Vol.2「Bluetooth LE Audio」 – final 公式ストア
上のfinal公式サイトでも説明されている通り、LE Audioの優れている点はSBCより低ビットレートでもこれまでのSBCと同等の音質を実現可能なところ。
より低消費電力で安定した伝送を可能にするというだけで音質が向上するわけではないということです。