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TWSコレクターによるイヤホンレビューブログ

【Victor HA-FX150T レビュー】音質は抜群も機能面では不満も多い

Author:猫居こうた

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Victor HA-FX150T Review

  • 音質は2万以下TWSでTOPクラス
  • 超コンパクトで装着感も抜群
  • 92段階のボリュームステップ
  • ノイズキャンセリングが弱すぎる
  • サウンドモードの操作性がひどい
  • 専用アプリはほとんど機能無し
総合評価
 
8.5/10

更新日:2023年2月13日
値段が1円台半ばまで落ちてきたので評価を修正

TWSコレクターの猫居です。

今回レビューするのはVictorの完全ワイヤレスイヤホン、HA-FX150T。

FX100Tの後継機でミドルクラスに相当するイヤホンですね。

プロが認めるサウンドとして「Tuned by VICTOR STUDIO」のロゴを付与された音質に期待のかかるTWS。

エントリーモデルのHA-A30Tが非常に良い出来だったので個人的にかなり期待して予約購入しました。

今回も詳細にレビューしていきます。

Victor HA-FX150Tの外観チェック

イヤホン本体

TWSでTOPクラスのコンパクトさです

磁石でくっつくのでケース無し使用でも紛失しにくいです
gif動画で雰囲気をチェック

イヤホンケース

イヤホンケースも非常にコンパクトです

手で覆い隠せるサイズ
エントリーモデルHA-A30Tとのサイズ感比較

ケースの高さが若干HA-FX150Tの方がありますが、ほぼ同サイズ

イヤホンも同様です

付属品

付属品リスト

  • イヤーピース
  • 充電用ケーブル
  • 説明書類

Victor HA-FX150Tのスペックと測定結果

前作HA-FX100Tとの違い・スペック比較表

  HA-FX150T HA-FX100T
価格 18,700円 12,700円
連続再生時間 ノーマル
・9時間
・21時間
(ケース込)

ANC利用時
・7時間
・17時間
(ケース込)
8時間
28時間
(ケース込)
対応コーデック SBC・AAC SBC・AAC・aptX
ノイキャン
外音取り込み
低遅延モード
専用アプリ
防水性能 IPX4 IPX4

ノイズキャンセリング機能を搭載し、専用アプリにも対応。

低遅延モードもある他、サウンドプリセットで音の変化が楽しめるなど機能面での進化が著しいです。

一方で値段もそこそこにアップ。

値段も性能も随分違うのでFX100Tの方もノイキャンなしモデルという形で価値が残りそうです。

重さ・サイズ実測値

ケースサイズ 縦:35.4mm
横:52.8mm
高さ:33.5mm
重さ イヤホン:4.3g
ケース:29.1g

完全ワイヤレスイヤホンの中でもっとも軽くてコンパクトな部類です。

荷物やポケットの邪魔にならず持ち運びは非常に楽です。

遅延測定結果

  • 通常モード=236ms
  • 低遅延モード=108ms

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え記載しています。

低遅延モード時の遅延が非常に優秀です。

リズムゲーは遅延0.05秒を切らないと高スコアを狙うのは難しいのでちょっと届きませんが。

普通のゲームや動画の視聴は快適にこなせるでしょう。

交換イヤーピース対応表

自分がよく使うTWS用イヤーピース+SONY製イヤーピースの対応表です。

付属のイヤーピースは『スパイラルドットProイヤーピース』。

個人的にはやはりこれが1番しっくりくるのかなと感じました。

SONY
ハイブリッドイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal(M)
SONY
トリプルコンフォートイヤーピース(M)
final
TYPE E(M)
COMPLY
TG-200 トゥルーグリップ(M)
Spinfit
CP360(M)
NUARL
Magic Ear+(M)
   

Victor HA-FX150Tの詳細レビュー

音質評価

音質は完全ワイヤレスイヤホンの中でもかなり高いレベルにあります。

まず音場の広さが心地よいです。

低音はしっかりとした沈み込みがあり、輪郭は比較的はっきりしています。

前に出過ぎることもなく、量感も過不足無し。

でもきちんと迫力は感じられるバランスです。

ボーカルは適度な熱量とぬくもりを感じるサウンド。

高音も明瞭ながら自然で刺激のない伸び感。

エントリーモデルのHA-A30Tと1番違いを感じるのは刺激の少なさと高音の明瞭感ですね。

リラックスして良い音が聴けるという感じのイヤホンです。

ノイズキャンセリングの性能を比較

たぶん自分がこれまで使ったノイズキャンセリング完全ワイヤレスイヤホンの中で最弱に近いノイキャン効果です。

僅かにノイズを遠ざける程度で大きな騒音に対してはほぼ効果を実感できません。

エントリーモデルのHA-A30Tも-28db相当とノイキャンは弱めですが、それと比較してもさらに弱く感じました。

HA-A30Tは安めの価格設定だからそれでも許容範囲でしたが、HA-FX150Tは2万円弱。

これならノイキャンなしで安くしてほしかったというのが正直な感想です。

(参考:ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表)

外音取り込み機能の評価

HA-A30Tは高音の取り込み音がややカサつくのが玉に瑕でした。

HA-FX150Tではそういったカサつきもなくかなり自然な取り込み音です。

若干ですが音量が下がって聞こえるところはありますが、小声でぼそぼそっとした喋り声でなければ問題なく聞き取れます。

装着感は良好

耳に触れる部分が少ない超コンパクトなイヤホン。

軽量なため耳に重さも感じず装着感はとても良いです。

HA-A30Tより若干高さがあるのでどうかな?と思いましたが同等のつけ心地でした。

マイクはかなり高性能!クリアな通話が可能

HA-FX150Tは非常にクリアな通話が可能です。

周囲の雑音もしっかりカット。

声もかなり通りがよく通話のレベルは非常に高いと感じました。

専用アプリ【Victor Headphones】の主な機能

Victor Headphones
Victor Headphones
開発元:JVCKENWOOD Corporation
無料
posted withアプリーチ

ボリュームコントロール

92段階のボリュームステップ。
細かく音量を調節出来るのは良いですね。

サウンドモード

6つのプリセットを切り替え可能。
一応イヤホン操作で切り替えることもできます。

各種機能のON/OFF

機能はまさかのこれだけ。
イヤホンのアップデートとサウンドモード。
この2つのためだけのアプリ‥?

Victor HA-FX150Tの使い方と注意点

ペアリング方法

初回ペアリングはケースからイヤホンを出すだけで開始されました。

Bluetooth設定画面からHA-FX150Tを選択すればペアリング完了です

JVC・Victor系のワイヤレスイヤホンはリセットできない?

付属の説明書やWEBマニュアルを調べてもリセット方法についてはどこにも見当たりませんでした。

初期化方法のみ記載があったのでオールリセットしてやり直してねってことかもしれません。

初期化についてはちょっとややこしい操作が必要なので公式のマニュアルURLを貼っておきます。

出荷時の状態に戻す | HA-FX150T | 取扱説明書(Webマニュアル編)

充電方法

充電端子はUSB Type-C。

付属の充電用ケーブルで充電できます。

(写真のケーブルは付属のものではありません)

相も変わらずわかりにくい操作方法

相変わらず直感的に操作できない操作方法になっています

普通は

  • UP系の操作(音量+・曲送り)がL側
  • DOWN系の操作(音量-・曲戻し)がR側

みたいにまとまって配置されているものですが、Victorはいつもこれ。

ただ基本操作については覚えてしまえば特に問題はないです。

問題はサウンドモードですね。。

HA-A30TではBASSモードのON/OFFだけだったので曲によって重低音がほしいときにボタンを長押し1秒押すだけで切り替えできました。

しかしHA-FX150Tはプリセットが6つもあるんです。

BASSとノーマルだけ使いたい場合はぐるっと一周してこなければなりません。

何種類も同時に使い分ける人にはいいかもしれませんが‥

それも長押しを何回も押してそんなことをするならアプリから選択すれば済む話。

アプリで好みのプリセット1つを操作に割り振り出来るようにしてくれたら良かったのになぁと思ってしまいます。

注意点:イヤホンは専用アプリから初回アップデートを

買ってすぐアップデートきてました。
アプリからファームウェアアップデートできます。

メリット・デメリットのまとめ

Victor HA-FX150Tを選ぶメリット

音質は2万以下TWSでTOPクラス

音質面は文句なし。

Victorらしい良い音が聴けます。

超コンパクトで装着感も抜群

イヤホン・ケース共に完全ワイヤレスイヤホンの中で特に小さいです。

女性にも持ちやすいのではないでしょうか。

92段階のボリュームステップ

細かくボリュームコントロールできる完全ワイヤレスイヤホンは実は希少です。

Victor HA-FX150Tを選ぶデメリット

ノイズキャンセリングが弱すぎる

ノイズキャンセリングは大きな騒音に対してはほとんど効果を感じられないレベル。

5000円で買えるイヤホンよりもノイキャンは弱いです。

サウンドモードの操作性がひどい

プリセット自体は優秀。

しかし何度も長押しをしないと好みのプリセットにたどり着けないのはちょっと‥。

HA-A30Tで採用されていたBASSモードのON/OFFだけで良かったです。

専用アプリはほとんど機能無し
  • サウンドモードの切り替え
  • イヤホンのファームウェアアップデート

これらを使うためだけの専用アプリ。

操作の割当とかカスタムイコライザーがあれば評価が変わってくるのですが。

総合評価と代替候補について

メイン機能評価

音質
 
8.9/10
ノイキャン
 
4/10
外音取り込み
 
8/10
装着感
 
8/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性

S・A・B・C・D

便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

HA-FX150Tは音質勝負のTWS。

値段の割にノイキャンが弱いというハイエンドモデルのHA-FW1000Tと同じ欠点を引き継いでしまいました。

せめてHA-FW-1000Tと同程度のノイキャンがHA-FX150Tに搭載されていれば総合的には抜群と言えたのですが。

ただ、最近(2023/2/13現在)では16000円台まで値段が落ちてきています。(Amazon調べ)

ノイキャンはそれほど重視しないという方には音質は抜群なので良い選択肢かなと思います。

音質・装着感・ビルドクオリティといったイヤホンの基本性能は非常に充実したイヤホンです。

代替候補について

ノイズキャンセリング機能も強力なものがほしい場合。

同じ価格帯なら音質が良くてノイズキャンセリングも強力で操作性も抜群なゼンハイザー CX Plus True Wirelessがオススメです。

今回は以上です。

また次回のレビューでお会いしましょう。