CMF by NOTHING Buds Pro | |
発売日 | 2023年10月20日 |
価格 (発売時) |
7,350円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 11時間/39時間 |
コーデック | SBC/AAC |
ドライバー | LCP+PU 10mmダイナミックドライバー |
防水性能 | IP54 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・低遅延モード・イコライザー・着脱検知・専用アプリ・Google Fast Pair・Microsoft Swift Pair・急速充電(10分→3時間) |
資料 | 公式サイト / 説明書 |
- 低音の質感が良く、雑味の少ない良質なサウンド
- U1万円では最上位の強力ノイキャン
- おしゃれなデザイン
- マルチポイントには非対応
総合評価 |
|
10/10 |
---|
こんにちは、猫居です。
今回レビューするのはCMFの完全ワイヤレスイヤホン、Buds Pro。
CMFはイギリスのメーカー「Nothing」のサブブランドに当たります。
2月の頭にAmazonでセールだったので何気なしに購入してみたのですが…
ものすごく良いイヤホンでした。とてもおすすめです。
先に総評を紹介します。
より詳細な内容は目次以降をご覧ください。
総評 |
10/10点 ノイキャンOFF時はフラットな音。ノイキャンをONにするとメーカーの主張する質の良い低音が聴けます。 |
||
音質 | 8.3/10 | 便利機能 | SABCD |
ノイキャン | 9/10 | 携帯性 | SABCD |
外音取り込み | 9/10 | 操作性 | SABCD |
装着感 | 8.5/10 | 通話性能 | SABCD |
- CMF by NOTHING Buds Proとは
- CMF by NOTHING Buds Proの外観・付属品チェック
- CMF by NOTHING Buds Pro 測定データ
- CMF by NOTHING Buds Pro 詳細レビュー
- CMF by NOTHING Buds Pro 総評
CMF by NOTHING Buds Proとは
https://intl.cmf.tech/pages/buds-pro
『特徴』
- 45dBアクティブノイズ キャンセリング:ハイブリッドANCテクノロジーにより、最大45dBノイズを除去。5000Hzまでの周波数範囲に対応し、様々な種類のノイズを効果的にカット。
- 風切り音対策:ステム上部に2つの穴を備えた特殊な構造と高度な風切り音ノイズ低減アルゴリズムにより、風による干渉を低減。
- Clear Voice Technology:6つのHDマイクと20,000,000以上のノイズモデルで開発およびトレーニングされたクリアボイステクノロジーにより周囲の騒音を分離し、あなたの声をクリアに大きく届ける。
- Ultra Bass Technology:ハードウェアとソフトウェアが連携してリアルタイムでベースの音を強化する機能により明瞭なベース効果を実現。
ノイキャンにイコライザー、低遅延モード・専用アプリと1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンとしては十分な機能を備えています。
ただ、低価格帯でも高機能なXiaomi Redmi Buds 5 Pro・SOUNDPEATS Air4 Pro3などと比べると
- 2台同時接続可能なマルチポイントに非対応
- ハイレゾコーデック非対応
この2点が他のコスパTWSよりスペック的に見劣りするところと言えます。
コーデックは音が良ければ別に全然問題はないので、人によっては必須機能であろうマルチポイントにも対応してくれていたら完璧でした。
便利機能 | S・A・B・C・D |
---|
CMF by NOTHING Buds Proの外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式。
質感はそれなりですが、デザインがおしゃれで良いです。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
イヤホンケース
10分の充電で3時間再生可能な急速充電に対応。
ワイヤレス充電には非対応です。
ケースもおしゃれで良いのですが、少し傷がつきやすそうなのが気になる所。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- ユーザーガイド
CMF by NOTHING Buds Pro 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:58.0mm 横:58.0mm 高さ:24.0mm 三辺合計:140.0mm |
重さ | イヤホン:4.8g ケース:44.4g |
デザイン重視のイヤホンケースですが、邪魔にならない程度のコンパクトさは確保されています。
重さはイヤホン・ケース共に平均的。
携帯性 | S・A・B・C・D |
---|
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 266ms(SBC) 313ms(AAC) |
313ms(AAC) |
低遅延時 | 179ms(SBC) 241ms(AAC) |
241ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時65msの遅延を観測します。
結果から-65msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Android接続時の最小遅延=約0.179秒
- iPhone接続時の最小遅延=約0.241秒
アプリから低遅延モードに切り替えることが出来ます。
低遅延モードにしても遅延が約0.18秒近くあり、少し遅延が気になる結果に。
ゲームに使うには厳しいでしょう。
YoutubeやNetflixなどのアプリ側で遅延を補正してくれるものは動画視聴も問題ありませんが、それは低遅延モードにしなくても同じこと。
気休め程度の効果なので余り使う機会はないかもしれません。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
△ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
○ | final TYPE E(M) |
○ |
オーディオテクニカ AT-ER500(M) |
○ | Spinfit OMNI |
○ |
NUARL Magic Ear+7 |
○ | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
△ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
○ |
多くのイヤーピースと適合しました。
ハイブリッドイヤーピースとCOREIRはイヤホンに装着自体はできますが、ケースの蓋を閉めるときにちょっと接触するので△としました。
蓋自体はちゃんと閉じることが出来ます。
CMF by NOTHING Buds Pro 詳細レビュー
音質評価:非常に質感の良い低音が魅力
簡易的なプリセットとカスタムイコライザーが用意されていますが…
ノイズキャンセリングOFFだとフラットなサウンド。
ノイズキャンセリングをONにするとぐっと低音が出て迫力のあるサウンドとなります。
音場感は並といったところでしょうか。
Ultra Bass Technologyでクリアで素晴らしい低音が出ます!と謳ってるわけですが…
本当に質感の良い低音でした。
とても深みのある低音で程よい広がりはありつつもぼやけず、かなり良質な低音です。
中音は癖のない鳴りでボーカルも突っ込みすぎず中央に陣取るイメージ。
高音も低価格帯でありがちな雑味が少なくナチュラルな鳴りで好印象。
総合的にSOUNDPEATSやEarfunなどの多機能コスパTWSよりかなり音が良いなと感じました。
同価格帯では最高クラスの音質のREB GEAR01や1万円台の音の良いTWSと比べると中音域の解像度に差を感じますが、低音の質はREB GEAR01より良いですし、Buds Proも1万円以下のTWSではトップクラスの高音質と言えるでしょう。
一つだけ注意点というか、個人的にはイコライザーをONにするといかにもエフェクトをかけたような音になって好みではありませんでした。
せっかく自然な鳴りが気持ち良いイヤホンなので音の変化はノイキャンのON/OFFでつけるに留めたほうが良いかなぁと僕としては思います。
音質 |
|
8.3/10 |
---|
ノイズキャンセリング機能の比較:U1万最強クラスのANC
ノイキャンは3段階の強度調節が可能です
-45dBを謳うノイズキャンセリング機能を搭載していますが、その効果は確かなものでした。
ゴォォォという大きな換気扇ノイズもサーっいう小さなノイズになるくらいまで低減。
他のANCイヤホンと比べてみると同じ-45dBを謳うSOUNDPEATS Air4 Proの最大効果とほぼ同程度の効き目。
Air4 Proはアダプティブノイズキャンセリングでノイキャン強度が自動調整される関係で中々最大効果を得られないことがありますが、Buds Proは安定して最大強度を発揮できるのでこちらのほうが使い勝手が良いです。
当然-43dB相当の評価としたEarFun Air Pro 3やXiaomi Redmi Buds 5 Pro 5と比べても消音力は上で、1万円以内の完全ワイヤレスでは2024年3月現在では最強のノイキャンではかなと個人的には思います。
(参考:CMF by NOTHING Buds Proのノイズキャンセリングを他社ANCイヤホンと比較|ノイキャン強度比較表)
ノイキャン |
|
9/10 |
---|
外音取り込み機能の評価:違和感少なめで実用的なヒアスルー
外音取り込み機能をオンにしてもサーというノイズが入らず使いやすいです。(低価格帯のヒアスルーはノイズが入るものが多い)
イヤホンをしていないときと比べると少し音量が下がって聞こえますが、十分に人の声も聞き取り可能。
イヤホンをしたまま会話出来るレベルです。
この価格帯の外音取り込み機能としては非常に優秀と言えると思います。
外音取り込み |
|
9/10 |
---|
装着感評価:収まりの良いフィット感
装着時の見た目
スティック型のイヤホンとしては軽めのつけ心地。
スポッと耳のくぼみに収まるような感じでフィットするので耳が痛くなりにくく、安定感も高いです。
最大11時間というロング再生が可能なイヤホンですが、長時間の着用も問題ありませんでした。
装着感 |
|
8.5/10 |
---|
マイク性能・通話品質:少し声を張ったほうが聞こえやすい
少し音量小さめですが、比較的クリアな音声です。
僕みたいにボソボソと喋りがちな方は少し声を張ったほうが良いかなと。
周囲の雑音は結構抑えてくれる印象です。
ただ、大きなノイズや風切り音を処理するときには音声が乱れがちでした。
騒がしい場所や強風時の利用は避けたほうが良さそうです。
通話品質 | S・A・B・C・D |
---|
操作方法と操作性評価:操作方法をカスタマイズして使いたい
デフォルトの操作方法
L側 | R側 | |
1タップ | - | - |
2タップ | 曲送り | 曲送り |
3タップ | 曲戻し | 曲戻し |
長押し | ノイズコントロール | ノイズコントロール |
2タップ+長押し | - | - |
アプリから操作方法をカスタマイズ出来ます。
デフォルトでは再生/停止と音量調節が割り当てられておらず、再生/停止はイヤホンの着脱検知を利用してON/OFFするようになっています。
流石に不便なのでカスタマイズした方が良いでしょう。
割り当てできる操作は限られていてカスタマイズの自由度は高くはないですが…
ダブルタップして長押しというちょっと珍しい操作に割り当てができるのでこれを使えば一通りの操作が可能です。
音量調節はこのダブルタップ+長押しでしか出来ないので必然的に音量調節をここに入れることになります。(最初から入れておいてくれたら良いのに)
タップの感度も問題なく、適切に反応してくれるので操作性は良いと言えるでしょう。
僕はこんな感じにカスタマイズして使っています
操作性 | S・A・B・C・D |
---|
専用アプリ【Nothing X】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 操作カスタマイズ
- 低遅延モード
- 着脱検知のON/OFF
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
使って気付いた注意点
低遅延モードはあまり意味がない
低遅延モードは微妙に使いどころのない遅延の値でした。
確かに遅延は減りますが、ゲームをするには不足。
動画視聴はアプリ側で補正が入るので低遅延モードにしなくても同じ、補正が入らないものは低遅延モードにしても遅延が気になる。
というわけでわざわざ使う場面があまりないかなという印象です。
CMF by NOTHING Buds Pro 総評
メイン機能評価
音質 |
|
8.3/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
9/10 |
外音取り込み |
|
9/10 |
装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:10/10
個人的には久々にコスパ系の完全ワイヤレスイヤホンで大当たりがきたなという感じがします。
とにかく総合力が高く、コストパフォーマンス抜群です。
値段の割に音質・ノイキャン共にとても良いですし、デザインもおしゃれですしね。
あとはマルチポイントさえあれば完璧なのにという感じですが…
マルチポイント不要という方には1万円以下ではこれまで使ってきたどのTWSよりもおすすめです。(2024年3月現在)
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。