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TWSコレクターによるイヤホンレビューブログ

【JBL TUNE FLEX レビュー】カナル型とインナーイヤー型の2通りの装着方法が楽しめるTWS

Author:猫居こうた

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JBL TUNE FLEX Review

  • インナーイヤー型TWS最高峰の音質・機能性
  • 自然な“ながら聴き”が心地良い
  • カナル型にすればインナーイヤー型の欠点が補える
  • ノイズキャンセリングの効果はオマケ程度
総合評価
 
8/10

TWSコレクターの猫居です。

今回レビューするのはJBLの完全ワイヤレスイヤホン、TUNE FLEX。

イヤーピースを付け替えることでカナル型とインナーイヤー型、2Way装着を楽しめるというユニークなイヤホンです。

インナーイヤー型でノイズキャンセル機能を搭載しているという点でもかなり貴重な存在と言えます。

個人的にこういうの大好きです。

実際の使い心地はどうなのか、カナル型時・インナーイヤー型時それぞれ評価していきます。

JBL TUNE FLEXの外観チェック

イヤホン本体

イヤーピース付け替えでインナーイヤー型とカナル型を切り替える

デフォルトのインナーイヤー型の状態でも極小のイヤーピースがついています
オープンイヤーチップと名付けられています

付属のイヤーピースS・M・L
これに変えるとカナル型の装着感になる仕組み
こちらは密閉イヤーチップというそうです

カナル型になるイヤーピースを装着した状態

イヤホンケース

基盤が見えるスケルトンデザイン

gif動画で雰囲気をチェック

LIVE FREE 2とのサイズ感比較

JBLの同価格帯完全ワイヤレスイヤホンLIVE FREE 2との比較。

(LIVE FREE 2は普通のカナル型完全ワイヤレスイヤホンです)

LIVE FREE 2もコンパクトなケースですが、TUNE FLEXはさらに一回りくらいコンパクトですね。

付属品

付属品リスト

  • イヤーピース
  • イヤーピースケース
  • 充電用ケーブル
  • 説明書類

JBL TUNE FLEXのスペックと測定結果

LIVE FREE 2とのスペック比較表

  TUNE FLEX LIVE FREE 2
定価 13,200円 15,950円
連続再生時間 8時間
32時間(ケース込)
7時間
28時間(ケース込)
コーデック SBC・AAC SBC・AAC
防水性能 IPX4 IPX5
ノイキャン
マルチポイント
専用アプリ
低遅延モード
その他の機能 2ウェイ装着
急速充電
急速充電
ワイヤレス充電

一般的なカナル型の形状でマルチポイントを含む全部入りがウリのLIVE FREE 2

それに比べるとTUNE FLEXはマルチポイント・ワイヤレス充電が無い点で機能面では劣ります。

ただ値段もその分少し安いですし、目玉の2ウェイ装着がうまく機能してくれるならマルチポイント不要派にはこちらのほうが高コスパな可能性があります。

重さ・サイズ実測値

ケースサイズ 縦:47.1mm
横:51.5mm
高さ:29.4mm
重さ イヤホン:4.7g
ケース:40.0g

イヤホン・ケースともにコンパクトで軽量な部類に入ります。

特にケースはただスケルトンなだけでなく実用性の高いコンパクトさなのが良いですね。

遅延測定結果

Android・PC その他 iPhone
通常時=316ms
(SBC)
通常時=440ms
(AAC)
低遅延時=164ms
(SBC ビデオモード)

低遅延時=275ms
(AAC ビデオモード)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

Android・iPhoneどちらで使っても通常時はかなり遅延大きめ。

動画やゲームをするのは厳しいです。

低遅延になるビデオモードにするとAndroidはゲーム・動画視聴OKと言った感じ。

iPhoneだとビデオモードにしても遅延が気になると思います。

iPhoneでYoutubeの遅延が気になる場合はアプリではなくブラウザから観ればYoutube側で遅延補正してくれるので遅延を気にせず観ることが出来ます。

(参考)

JBL TUNE FLEXの詳細レビュー

音質評価

12mmのダイナミックドライバーを搭載しています。

インナーイヤー型時

SOUNDPEATSのインナーイヤー型TWSでAir3 Deluxe HSというものがあるのでこちらと比較してみます。

値段は6,000円台とTUNE FLEXの半額ほどですが、Air3 Deluxe HSはハイレゾ再生可能なコーデックLDACに対応しています。

コーデックSBCのTUNE FLEXが不利に思えますが、さすがはJBL。

インナーイヤー型ながら低音がしっかり出ているのはどちらも同じ。

Air3 Deluxe HSも値段を考えれば凄く良いといえます。

ただ聴き比べるとボーカルの明瞭感、高音域の見通しの良さでTUNE FLEXが勝ります。

Air3 Deluxe HSは低音の量感をしっかり表現できている代わりにインナーイヤーらしい抜けの良さを少し損なっていました。

TUNE FLEXは量感のある低音とインナーイヤーらしい聴き心地の良さを両立。

非常に軽やかなリスニングが楽しめます。

カナル型時

アプリでイヤーチップのサウンド設定を変え忘れると物凄くボワボワな低音になるので注意してください。

(インナーイヤー型でも充分な低音が出る設定になっているため)

イヤーチップのサウンド設定で音質最適化すると音の傾向はそう変わりないです。

低音の芯が太くなり迫力が少しUP。

その代わりにインナーイヤー型特有の抜けの良さは影を潜め少し暗い印象です。

JBLのカナル型TWSのLIVE FREE 2と聴き比べても明瞭感は明らかに見劣りします。

インナーイヤー型でもカナル型でも所謂JBLサウンドに最適化される影響で、単にインナーイヤー型の抜けの良さ・心地良さが抜け落ちただけに近い感覚になってしまうのが残念。

もう少し違う性格にしたらよかったらのに‥

と思いましたがイコライザーでいじれば良い事に気づきます。

低音を持ち上げて迫力のほしい曲・アーティストの時にカナル型を使うのが一番しっくりくる感じでした。

それ以外はイコライザー前提でもインナーイヤー型のほうが楽しいです。

ノイズキャンセリングの比較

インナーイヤー型時

インナーイヤー型の状態だとノイズキャンセリングの効果は正直全く感じられません。

あんまり効果がないとかじゃなくて、ほぼ効果ゼロです。

インナーイヤー型でノイズキャンセリング機能搭載のTWSってことで期待した方もいると思いますが‥

そういう目的で買うと全くの期待外れになるのでやめたほうが良いでしょう。

カナル型時

カナル型にすると物理的な遮音性があがり、ノイズキャンセリングの効果も少し得られるようになります。

ただ、自分は普段Mサイズのイヤーピースを使っているのですが密閉イヤーチップMサイズだと微妙なノイズカット効果でした。

ワンサイズあげてLサイズで使うと、一般的なフィードフォワード式のノイズキャンセリングイヤホンと同程度の効果といった感じ。

ノイズをある程度低減してくれるくらいの効き目です。

ノイキャンイヤホンとしてはほぼ最低評価の-28db相当と評価しておきます。

(参考:ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表)

外音取り込み機能

インナーイヤー型時

インナーイヤー時は外音取り込み機能をONにする必要がありません。

しなくても95%くらい外音が自然と入ってくるからです。

少し前にレビューしたAVIOT TE-M1に近い外音取り込み具合。

あちらは耳を塞がないイヤホンとして販売されていますが、機械的に外音を取り込むのとは違う心地良さがTUNE FLEXにもあります。

TE-M1よりずいぶん装着感が良いのでTUNE FLEXのほうが快適度は上です。

カナル型時

カナル型で密閉度をあげている時は外音取り込み機能を使います。

わずかにホワイトノイズが入りますがかなり自然に近い外音取り込みです。

インナーイヤー型時のような開放感こそありませんが、カナル型の状態でも充分にアナウンスの聞き取りや会話が可能です。

装着感

インナーイヤー型時

インナーイヤー型らしい非常に軽い付け心地です。

圧迫感はまるでなく、長時間つけていても耳が疲れません。

カナル型時

Mだと密着度不足でカナル型らしい密閉感・遮音性が得られず普段よりワンサイズ上のLサイズを着用しています。

元々がインナーイヤー型なのでつけ始めはやはり軽めの装着感と思えます。

しかし、大きめなイヤーピースで密着度をぐっとあげているので耳にイヤホンが“居る”感覚は強め。

長時間の着用すると耳も疲れてきます。

総じて装着感は並程度まで下がる印象です。

マイク性能・通話品質について

片側2つずつ合計4つのマイクが搭載されているそうです。

音声自体はクリア。

しかし声は少し小さめに聞こえました。

また、周囲のノイズを消す時に人の声も同時にかなり消してしまう模様。

風が吹いたり大きな騒音の元では自分の声まで消してしまってあまり聞き取れない感じでした。

静かな部屋の中で通話する分には問題ありません。

専用アプリ【JBL Headphones】の主な機能

ホーム画面

イヤーチップのサウンド設定

オープン型(インナーイヤー型)・密閉型(カナル型)
それぞれに最適なサウンド傾向に切り替えます

アンビエントサウンドの操作

ノイキャンは6段階の強度調整が可能です
アンビエントアウェア=外音取り込み機能
トークスルー=音楽の音量を自動で落として人の声を拾う機能

イコライザー機能

5種類のプリセットとカスタム可能なイコライザー

スマートオーディオ&ビデオ

いわゆる低遅延モードです

タッチ操作のカスタマイズ

詳細は操作方法一覧の項目にて

ボイスアウェア

ハンズフリー通話中の自分の声が聞こえる量を調整できます

アプリ総評

完全ワイヤレスイヤホンの中でも屈指の多機能さを誇るJBLの専用アプリ。

いつもは絶賛のこのアプリも今回のTUNE FLEXではちょっとした不満も。

イヤーチップのサウンド設定(音質最適化)を操作ボタンに配置できない点です。

イヤーチップを付け替えたら毎回アプリから音質切り替えをしないといけません。

非常に多機能で使いやすいアプリですがこの部分だけは不満が残ります。

JBL TUNE FLEXの使い方と注意点

ペアリング方法

イヤホンをケースに収納し、ケースを開けると初回ペアリング開始です

接続するデバイスのBluetooth設定画面を開き、
TUNE FLEXを選択すればペアリング完了です

リセット方法

  • イヤホンを取り出す
  • イヤホンのタッチ部分を2回タッチ+5秒長押し
    (左右どちらでもOK)
  • リセット完了

充電方法

付属の充電用USB Type-Cケーブルで充電できます。

10分の充電で2時間再生可能な急速充電に対応しています。

ワイヤレス充電は不可。

操作方法

  パターン1 パターン2 パターン3
1クリック モード切り替え
・ノイキャン
・外音取り込み
・ノーマル
再生/停止 音量+
2クリック トークスルー 曲送り 音量-
3クリック - 曲戻し -
長押し 音声アシスタント

3パターンある操作方法から2パターンを左右に割り振ることができます。

デフォルトは

  • L側=ノイキャンや外音取り込みなどの制御
  • R側=再生/停止やスキップなど
  • 余り=音量調整

JBLのいつもの方式。

インナーイヤー型で使用する場合はノイキャンの切り替えがあまり必要無いと思うので音量調整を代わりに当てるのもアリだと思います。

前述の通りイヤーチップのサウンド設定をイヤホン操作に組み込めないのが不満点です。

注意点1:専用アプリからファームウェアアップデート有

専用アプリからイヤホンをアップデート出来ます

注意点2:音漏れには要注意

インナーイヤー型で使う場合結構派手に音漏れします。

音量のあげすぎには注意したほうが良いです。

自然に外音を取り込む“ながら聴き”が出来る一方で、外のノイズもバンバン入ってきます。

そのノイズに負けないよう音量をあげると音漏れしちゃいます。

電車などでは音漏れ・遮音性なども考えるとカナル型で運用するのが無難だと思います。

説明書

TUNE FLEX マニュアル(PDF)

総合評価と代替候補

メイン機能評価

インナーイヤー型時

音質
 
8/10
ノイキャン
 
1/10
外音取り込み
 
9.5/10
装着感
 
9.5/10

カナル型時

音質
 
7.3/10
ノイキャン
 
4/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
7.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性

S・A・B・C・D

便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

2Way装着がウリのTUNE FLEX。

しかし、カナル型での評価は値段を考えると非常に平凡なものとなってしまっています。

逆にインナーイヤー型としては音質・機能性TOPクラスの出来。

AirPodsより安価で音質も良くブランド的にも見劣りしない、有力な代替候補ではないでしょうか。

カナル型はインナーイヤー型の補助的な役目と考えれば2Wayも悪くはないでしょう。

(インナーイヤー型で音漏れが気になる電車などで/低音が欲しい曲で)

ノイキャンはおまけ程度の効き目なのでそこだけ注意です。

代替候補について

2Way装着はユニークな特徴なのでこれと同じような特徴の代替候補はありませんが‥

『ノイキャン効かなくてカナル型の使い道も限定的ならただのインナーイヤー型でいいよ!』

という方には先程比較対象として使ったSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSがおすすめです。

こちらもインナーイヤー型ながらしっかり低音が出ますしTUNE FLEXの半値ほどで購入することが出来ます。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。