- インナーイヤー型ながら濃厚サウンド、低音も充分
- ストレスの無い軽い付け心地
- 低価格でLDACが利用できる
- ノイズキャンセリング機能は無い
- 音にインナーイヤーらしい軽やかさは無い
総合評価 |
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8.5/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはSOUNDPEATSの完全ワイヤレスイヤホン、Air3 Deluxe HS。
装着感の良いインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンでハイレゾ再生が可能なLDACに対応したモデルです。
この組み合わせは世界初だとか。
音質と装着感の両取りを目指した感じですね。
思惑通りいっていればかなり良い選択肢となりそうです。
詳しくチェックしていきます。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
- SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの外観チェック
- SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのスペックと測定結果
- SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの詳細レビュー
- SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの使い方と注意点
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価と代替候補
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
付属品
付属品リスト
- 充電用ケーブル
- 説明書類
(インナーイヤー型なのでイヤーピースはありません)
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのスペックと測定結果
Air3 Deluxe HSと前作Air3 Deluxeのスペック比較表
Air3 Deluxe HS | Air3 Deluxe | |
連続再生時間 | 5時間 20時間(ケース込) |
5時間 21時間(ケース込) |
コーデック | SBC・AAC・LDAC | SBC・AAC・aptX Adaptive |
ノイズキャンセリング | ✕ | ✕ |
専用アプリ | ○ | ○ |
低遅延モード | ○ | ○ |
マルチポイント | ✕ | ✕ |
対応コーデックの違いが焦点
同じインナーイヤー型である前作Air3 Deluxeとの違いは対応コーデックが大きなポイントとなります。
LDACのほうが音質的には有利です。
Bluetooth接続の安定性はaptX Adaptiveのほうが有利なんですが、今作ではさらに高音質を追求しにきたということでしょう。
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:47.2mm 横:57.6mm 高さ:21.8mm |
重さ | イヤホン:4.7g ケース:36.6g |
非常にコンパクトで持ち運びやすいケース。
重さもイヤホン・ケース共に軽量な部類に入ります。
遅延測定結果
- LDAC=280ms
- LDAC(ゲームモード)=164ms
- SBC(ゲームモード)=149ms
100ms=0.1秒
この環境では有線イヤホンで50ms程度の遅延を観測します。
したがって測定結果から-50msすると実際の遅延値に近づくと思われます
遅延が大きくなりがちなLDAC接続でも優秀な数値。
ゲームモード時はシビアなタイミングを要求されるもの以外はゲームプレイも問題なさそうです。
Youtubeなどアプリ側である程度リップシンク処理されるものでは通常モードでも動画視聴は問題ありませんでした。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの詳細レビュー
音質評価
インナーイヤー型特有の開放感あるサウンド。
そこに大口径ドライバーによる低音のパワー、LDAC対応による高音域の明瞭感をブレンド。
そんな試みのイヤホンです。
実際に聴いてみると低音に不満の出やすいインナーイヤー型とは思えない低音の量感。
もちろんカナル型でそれなりの重低音が出るイヤホンと比べれば芯の太さなどは敵いませんが、満足の行くレベルの低音が楽しめます。
また、LDAC対応の旨味もきちんと出ていてこの価格帯のイヤホンの中では高音域の明瞭感は高いです。
どの帯域もそれなりの強調感があり、LDACで音の情報量も多いためか良くも悪くもインナーイヤー型らしからぬサウンドになっています。
悪くも、というのは濃い目の聴き心地ゆえにインナーイヤー然とした軽やかな聴き心地はあまり感じられないという点です。
Air3 Deluxe HSにそれを求めている場合はちょっと違うなぁとなると思います。
良い意味の方は、インナーイヤー型らしからぬ低音の迫力。
そして軽いつけ心地なのにカナル型のような濃いサウンドが楽しめることですね。
装着感
インナーイヤー型なのでカナル型と比べて付け心地は非常に軽いです。
この軽さは大きなメリット。
長時間つけていても耳が疲れません。
一方でカナル型のようにイヤーピースでフィット感を調整したりはできないので人によっては合う合わないがどうしても出てしまう可能性があります。
iPhone付属のEarpodsのようなゆるゆるのフィット感ではないのでそれほど気にする必要はないと思いますが、一応。
専用アプリ『SOUNDPEATS』に対応
機能は主にイコライザー関係のものが集中しています。
イヤホンのタッチ操作のカスタムはできません。
アダプティブイコライザーは個人的にピンとこなかったのでOFFにしています。
アダプティブイコライザー
イコライザー機能
マイク性能・通話品質について
マイク性能も一定以上のレベルにあるようです。
声はクリアに聞こえ、通話に差し支えないレベルです。
ただ周囲の雑音もかなりダイレクトに拾ってしまうのが玉に瑕。
あまりうるさいところでの通話には向いていないかもしれません。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの使い方と注意点
ペアリング方法
リセット方法
充電方法
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | 音量DOWN | 音量UP |
2クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
3クリック | ゲームモード (低遅延) |
音声アシスタント |
長押し(1.5秒) | 曲戻し | 曲送り |
すべての操作をイヤホンから操作可能です。
注意点1:着脱検知の誤作動
Air3 Deluxe HSには着脱検知機能が搭載されています。
(イヤホンを外すと自動で音楽を停止し、イヤホンを付け直せば音楽の再生を自動で再開する)
便利な機能ですが、イヤホンを下画像のように置くと装着状態と判定されて勝手にシャカシャカ鳴り出します。
対策:フィルター側を上向きに置いてやると誤作動にならずに済みます
注意点2:アプリから問題修正のためのアップデート
専用アプリにつなぐとコーデックに関する問題修正のためのファームウェアアップデートが可能となります。
自分はイヤホンを接続してすぐにアップデートしてしまったのでどういった問題があったのかはわかりませんが‥
とりあえずイヤホンをアップデートしておいた方が良いでしょう。
メリット・デメリットのまとめ
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSを買うメリット
インナーイヤー型ながら濃厚サウンド、低音も充分
Earpodsを筆頭にインナーイヤー型といえば低音がスカスカなイメージが強いと思います。
Air3 Deluxe HSはインナーイヤーでも充分な低音とインナーイヤーらしからぬ濃厚サウンドが楽しめるのが特徴です。
ストレスの無い軽い付け心地
低音がスカりやすい代わりに装着感が良いのがインナーイヤー型の特徴。
Air3 Deluxe HSも当然そういった特性を持っています。
閉塞感の無い快適な付け心地です。
低価格でLDACが利用できる
LDAC対応の完全ワイヤレスイヤホンといえば大体安くても1万円~というイメージ。
それがこのイヤホンだと定価で7000円、セール時なら5000円前後も狙える価格。
SBCと比べて明らかに音の厚みや生々しさが違ってくるのでLDACを体験してみたいという方には非常にコストパフォーマンスの良いイヤホンです。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSを買うデメリット
ノイズキャンセリング機能は無い
多くのインナーイヤー型と同様にAir3 Deluxe HSもノイズキャンセリング機能はありません。
密閉性があまりないのでノイズキャンセリングとは相性も良くないです。
インナーイヤー型で強力なノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンは今のところ自分の知っている限りでは無いと思います。
音にインナーイヤーらしい軽やかさは無い
かなり厚みのある音と派手めなサウンドなのでインナーイヤーらしい軽やかさは感じません。
インナーイヤーでも濃い音が楽しめるというメリットでもあるのですが、インナーイヤー的な音を求める方にとっては合わない可能性も。
総合評価と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
7.5/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
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- |
外音取り込み |
|
- |
装着感 |
|
9.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
装着感の軽いインナーイヤー型で高音質を目指したAir3 Deluxe HS。
装着感と音質の両取りにはある程度成功しているといえます。
インナーイヤー的な軽やかさは失われていて総取りとはいきませんでしたが、充分に良い音です。
ノイキャンやマルチポイントのような流行り機能はありませんが音質と装着感を追求したTWSとして良き選択肢となるでしょう。
特にカナル型の装着感が苦手な人には凄くいいと思います。
ノイズキャンセリングも欲しい場合は同じサウンドピーツ製品のMinI Proが同価格帯で有力な候補に入ってきます。
低価格で様々な特徴を持つイヤホンを複数展開できるところもSOUNDPEATSというメーカーの強みですね。