- ボーカルの表現力は1万円以下でTOPクラス
- イコライザーで変化に富んだ音を楽しめる
- おしゃれなカラーバリエーション
- ノイズキャンセリング機能は無い
総合評価 |
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8.5/10 |
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完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。
今回レビューするのはSONYの完全ワイヤレスイヤホン、WF-C500。
エントリーモデルにあたります。
ノイズキャンセリングなどの機能は無く、圧縮音源の高音域をクリアにする機能『DSEE』やイコライザーによる音の変化を武器にした音質勝負のイヤホン。
去年発売当初は1.1万円くらいのお値段でしたが、今では9000円前後くらいになっています。
手持ちのアンダー1万円TWSと比較して長所・短所をチェックしていきます。
- SONY WF-C500の外観チェック
- SONY WF-C500のスペックと測定結果
- SONY WF-C500を同価格帯イヤホンと比較レビュー
- SONY WF-C500の使い方と注意点
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価
SONY WF-C500の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
同価格帯イヤホンとのサイズ感比較
後で言及する音質比較で利用したイヤホンたちと並べてみました。
いずれのイヤホンもコンパクトなイヤホンケースなのですが、その中に混じってもWF-C500は小型な方といえます。
付属品
付属品リスト
- イヤーピース(S・L)
- 充電用ケーブル
- 説明書類
SONY WF-C500のスペックと測定結果
スペック表
WF-C500 | |
連続再生時間 | 10時間 20時間(ケース込) |
Bluetooth Ver | 5.0 |
対応コーデック | SBC・AAC |
防水性能 | IPX4 |
ノイズキャンセリング | ✕ |
マルチポイント | ✕ |
専用アプリ | ○ |
その他の機能 | ・急速充電 10分→1時間再生 ・DSEE ・360 Reality Audio認定モデル |
WEB取扱説明書 | WF-C500説明書(PDF) |
圧縮音源を高音質化する機能『DSEE』を搭載。
360 Reality Audio認定モデルなので対応アプリ*での空間オーディオ利用を最適化することも可能です。
逆にノイキャンや外音取り込みといった便利機能はなく、音質に特化した造りとなっています。
*(対応アプリについて:360 by Deezerはサービス終了が決まっていますしAmazon Music Unlimitedは個人最適化機能をサポートしていないので最適化の恩恵は受けられません。余り有効に使える場面がないのが現状です。)
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:34.0mm 横:79.2mm 高さ:30.1mm |
重さ | イヤホン:5.3g ケース:33.7g |
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 236ms | 314ms |
低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Androidでは約0.236秒の遅延
- iPhoneでは約0.314秒の遅延
ゲームではやや遅延を感じると思います。
特にiPhone(0.3秒の遅延)の場合は結構ストレスを感じるかもしれません。
動画視聴はアプリ側で遅延補正してくれるもの(YoutubeやNetflixなどサブスク系全般)は問題ありません。
ただしiPhoneではYoutubeアプリの遅延補正がきかないのでブラウザから視聴する必要があります。
詳細⇒【iPhone】音ズレ対処法!BluetoothイヤホンでYouTube動画を観ると遅延が気になる問題の原因と解決策
交換イヤーピース対応表
TWS用イヤーピース+SONY製イヤーピースの対応表です。
イヤホンケースにも問題なく収まります。
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
○ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
○ | Spinfit CP360(M) |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) |
○ |
SONY WF-C500を同価格帯イヤホンと比較レビュー
音質評価 <真価はイコライザーにあり?>
まずイコライザー無し、DSEEをONの状態で聴きます。
SONYにしては大人しめでフラット寄りなサウンドですね。
この価格帯の完全ワイヤレスイヤホンとしては整った音で流石というか非常に聴きやすいです。
特にボーカルの明瞭感、元気の良さはアンダー1万円TWSではトップクラスだと思います。
一方でDSEEをONにしても高音域の明瞭感・伸びやかさは同価格帯で音質評価の高いNobleのFalcon 2に劣ると感じます。
低音域の質感や迫力、臨場感に関しても同価格帯で評価の高いVictor HA-A30Tに比べるとやや劣るかなと。
優等生なサウンド過ぎて面白みにかけるというと言い過ぎですが‥
イコライザー無しのノーマルでは上記したような他にも良い選択肢があるのが現実だと思います。
しかしこのWF-C500、イコライザーを考慮すると一気に面白いイヤホンになります。
低音強化のClearBassは-10~+10までの20段階の調整が可能で+6,7くらいまで引き上げるとかなり重い低音が味わえます。
元が大人しめなサウンドなだけにプリセットもかなり大きな変化が楽しめます。
何種類かのイヤホンを切り替えて使う感覚に近く、お得感があります。
この価格帯でイコライザーが優秀な完全ワイヤレスイヤホンといえばAnkerのSoundcore Life P3ですが、Life P3は元々の味付がかなり濃い音なのでWF-C500ほど明確な変化を出せません。
- いろいろな音を楽しみたい
- 自分好みのサウンドに調整したい
- 曲やアーティストによって音を変えたい
そんな方にとっては非常に良い選択肢となるでしょう。
何個もイヤホンを切り替えて使っているようでそういった意味でのお得感はかなりあります。
装着感
装着感は比較的良好です。
フィット感は抜群で走ったりしてもブレることなく安定しています。
耳への圧迫感は通常のカナル型と同程度あります。
見た目的にものすごく軽いつけ心地なのかな?と勝手に想像していたのですが、そこまでではない感じ。
とは言え平均的な完全ワイヤレスイヤホンよりは快適な装着感。
ある程度長時間着用しても問題ありません。
マイク性能・通話について
クリアで明瞭な通話が可能です。
ノイズサプレッションの効果で周囲の雑音もカットされて通話に集中できます。
ただボソボソっと喋ると言葉のお尻がぶつ切りされたように途切れて聞こえることがありました。
(『なるほどねぇ~。』が『なるほどね-。』になる感じ)
妻に使ってもらった感じでは普通にクリアに聞こえました。
自分みたいに声がゆるいと言われる人は少しハキハキ喋るように意識すると良いかもしれません。
基本性能に関するレビューは以上となります。
この先は使い方・注意点の説明と採点のまとめとなります。
SONY WF-C500の使い方と注意点
ペアリング方法
リセット方法
充電方法
操作方法
イヤホンはタッチセンサー式ではなく物理ボタン式。
誤操作が無い反面、ボタン押した時に耳にイヤホンが押し込まれる感覚があります。
基本的な操作は全てイヤホンから操作可能です。
<物理ボタン式> | L側 | R側 |
1クリック | 音量UP | 再生/停止 |
2クリック | - | 曲送り |
3クリック | - | 曲戻し |
長押し | 音量DOWN | ボイスアシスタント |
専用アプリ『Headphones Connect』の機能
注意点1:イヤホンケースの開閉がやや硬い
ケースの蓋がやや固く、開け締めするときに少し指に力が要る感じです。
注意点2:SONYらしい元気サウンドが好きな方はイコライザー設定を
SONYのイヤホンにしてはフラット気味な音の鳴りなのでSONYらしい元気サウンドが好みの方はイコライザーを設定したほうが良いです。
『Bass Boost』にするかClear Basssを好みの値に設定してやれば概ねOKだと思います。
メリット・デメリットのまとめ
SONY WF-C500を買うメリット
ボーカルの表現力は1万円以下でTOPクラス
ボーカルの表現力は1万円以内で買える完全ワイヤレスイヤホンの中ではトップクラス。
ボーカル重視でこの価格帯から選ぶならまず間違いのない選択かと思います。
イコライザーで変化に富んだ音を楽しめる
僕自身がそうなのですが、いろいろな音を楽しみたい人にとっては非常に魅力的なオプション。
1つのイヤホンで何種類分もの音が楽しめます。
【イコライザーの種類:Bright・Excited・Mellow・Reluxed・Vocal・Treble Boost・Bass Boost・Speech・Manual・Custom1・Custom2】
おしゃれなカラーバリエーション
柔らかい色味のカラーが多く、コンパクトなデザインのため男性にも女性にも持ちやすいかなぁと思います。
完全ワイヤレスイヤホンは無骨なデザインのものも多いので中々貴重な選択肢です。
SONY WF-C500を買うデメリット
ノイズキャンセリング機能はない
この価格帯でも実用レベルのノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンが結構出ています。
なのでエントリーモデルとはいえノイキャンなし=デメリットになるのかなと。
ノイズキャンセリング機能が欲しい場合は下記記事をご覧ください。
これまでのレビューしたノイズキャンセリングイヤホンを使用比較してランキング化したものです。
総合評価
メイン機能評価
音質 |
|
7.8/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
- |
外音取り込み |
|
- |
装着感 |
|
7.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
SONYのエントリーモデルWF-C500はシンプルな機能で1万円弱と一見コスパが悪く見えます。
しかし、イコライザーが優秀で様々なサウンドを楽しめるという意味では高コスパとさえいえる面白いイヤホンです。
音質的な満足度は1万円以下で買える完全ワイヤレスイヤホンの中でも高いレベルにあります。
柔らかい色味・デザインで男女問わず手にとりやすいのも魅力ですね。
ノイキャン不要派の方にはこの価格帯の有力な選択肢となりそうです。