- 安価なオープンイヤー型イヤホンとは思えない高機能さ
- 低遅延モードが優秀でゲームや動画も楽しめる
- 低音がスカスカになりがちなオープンイヤー型ながら低音もしっかり出る
- イヤホンケースがでっかい
総合評価 |
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9/10 |
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こんにちは、猫居です。
今回レビューするのはTRUEFREEのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン、O1。
(TRUEFREEはコスパ高なワイヤレスイヤホンで人気のSOUNDPEATSのサブブランド)
01じゃなくてO(オー)1です…よね。
“ながら聴き”に適した耳を塞がないタイプのイヤホンで通常価格は約5,300円。
クーポンなどでの割引機会も多く、4000円台で購入できることも珍しくありません。
この手のタイプとしてはかなり格安なイヤホンとなります。
きちんと“ながら聴き”出来るのか、つけ心地はどうなのか。
また、耳を塞がないイヤホンには他にも骨伝導イヤホンというものもありますが、エントリークラスのオープンイヤー型イヤホンと骨伝導イヤホンはどちらがおすすめなのか。
手持ちのGEOの骨伝導イヤホン(BCH200B300)と比較して、音質などの違いもチェックしていきます。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
TRUEFREE O1のスペック・外観チェック
スペック表
O1 | |
価格 | 5,380円 |
連続再生時間 | 10時間 45時間(ケース込) |
ドライバー | 16.2mm ダイナミック |
コーデック | SBC AAC LDAC* |
防水性能 | IPX4 |
ノイキャン | - |
マルチポイント | ○* |
専用アプリ | ○* |
低遅延モード | ○ |
その他の機能 |
*専用アプリは10月リリース予定。専用アプリを通じてマルチポイント・LDAC接続が利用できるようになるそうです。
ゲームモードで低遅延化できたり2台同時接続なマルチポイントにまで対応(予定)。
2023年9月現在ではまだすべての機能が開放されているわけではありませんが、エントリークラスのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンとは思えない高性能ぶりです。
すべての機能が使えるようになれば『これでいいじゃん』と言える凄いコスパのオープンイヤー型イヤホンになりそうです。
ある程度装着しっぱなしが想定されるオープンイヤー型なので連続再生時間10時間も嬉しいところですね。
イヤホン本体
イヤホンケース
外箱・付属品
付属品リスト
- 充電用ケーブル
- 説明書類
TRUEFREE O1 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:71.8mm 横:92.3mm 高さ:33.6mm 三辺合計:197.7mm |
重さ | イヤホン:11.2g ケース:84.9g |
イヤホンは片方約11g。
耳にかけるようにしてつけるので、装着時の重さはほとんど気になりませんでした。
イヤホンケースは結構大きめ。
小さなポケットだと入らないかもしれません。
カバンの中などに入れて持ち運ぶことになりそうです。
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 188ms(SBC)・381ms(LDAC) | 259ms(AAC) |
低遅延時 | 70ms(SBC)・320ms(LDAC) | 183ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Androidでの最小遅延=約0.07秒
- iPhoneでの最小遅延=約0.183秒
SBC・ゲームモード接続時の低遅延っぷりがすごいです。
約0.07秒とゲームや動画視聴も余裕でこなせる数値。
音ゲーはガチ勢だと違和感を感じるでしょうが軽く遊ぶ程度なら問題なさそうです。
iPhoneの場合はゲームや動画視聴もぎりぎり許容できるくらいの遅延。
音ゲーは厳しいです。
LDACで接続するときだけ注意ですね。
ゲームモードにしてもかなり大きな遅延がありました。
ゲームなどをするときはSBC接続に切り替えてからゲームモードをONにすることをおすすめします。
TRUEFREE O1 詳細レビュー
音質評価
ウォーム寄りでバランスの取れたサウンドですね。
オープンイヤー型らしい抜けの良さもあり、心地よいリスニングが出来ます。
耳を塞がない“ながら聴き”するタイプのイヤホンは低音不足が問題になりがちですが、O1にはその問題もありません。
比較対象としたGEOの骨伝導イヤホンは低音が完全に死んでおり、下の部分がスカスカでした。
高い音もザラザラで安っぽいラジオのような音という感じ。
O1は下支えするに十分な低音が確保されており、従来的なオープンイヤー型と比較してかなりレベルが高いんじゃないかと。
GEOに限らず、1万円そこそこの骨伝導イヤホンと比較してもO1の方が良いように思えるものも少なくありません。
高音も値段の割に違和感なくそこそこ良く伸びます。
ただし、SBCで接続すると高音部分にはお値段なりの雑味を感じることもありました。
このイヤホンではそれほどLDACの恩恵があるとは思いませんが、高音に不満を感じるときはLDACで繋いでみるといいかもしれません。
総じて音質はO1の方がGEOの骨伝導イヤホンより圧倒的に良いと言えると思います。
装着感について
耳にかけるようにして装着してベストポジションまでくるっと回転させます。
耳に挟まっているような感覚は無く、耳の上に乗っているくらいの感じです。
耳が痛くなったりすることもなく、耳への負担は特に感じません。
思ったより快適で驚きました。
イヤーカフ式で耳の軟骨あたりに挟むタイプのイヤホン(ambie等)もありますが、あちらは挟んでいるうちに耳が痛くなるんですよね。
また、骨伝導イヤホンだとバンドの部分が当たって寝ながら使うことが出来ませんが、このタイプなら寝っ転がって使用することも可能。
軽く走ったりもしてみましたがズレたりすることもありませんでした。
つけっぱなしでいられる快適な装着感だと思います。
安価なオープンイヤー型イヤホンと骨伝導イヤホンはどちらが音漏れしやすいのか
音漏れに関する簡単な実験
オープンイヤー型のO1・GEO骨伝導イヤホンの両方をおおよそ同程度の音量に設定。
(音量は差をわかりやすくするためにリスニングに十分な音量より大きめにしています)
30cm離れた位置にマイクを置き、イヤホンで曲を再生。
どれくらい音漏れがあるのか計測してみました。
結果
骨伝導イヤホンのほうがより多く音漏れしているのがわかります。
GEOの骨伝導イヤホンはSHOKZ OPENRUN PROのような高級骨伝導イヤホンと比べても音漏れが大きいのでことさら音漏れしやすい骨伝導イヤホンではあるのですが、安価な2種類の耳を塞がないイヤホン同士の比較ではO1の方が音漏れしにくいという結果でした。
なお、OPENRUN PROの音漏れ具合はO1とほとんど変わらない程度です。
“ながら聴き”の使用感について
外音を取り込みながら音楽を聴く“ながら聴き”。
音漏れしない程度に音量を抑えてもしっかり音楽が聴けるのかどうかが重要となります。
音漏れの大きいGEOの骨伝導イヤホンでは音漏れしない程度まで音量を抑えると周囲がうるさいときにはかなり厳しいです。
静かなところ以外では外部ノイズに負けてまともに曲を聴くのは難しいかなという印象。
一方O1は音漏れしない音量に抑えてもある程度外部ノイズに負けずに音楽を聴くことができます。
電車などの大きなノイズとなるとやや押され気味にはなりますが、大抵の場合は問題なく“ながら聴き”出来るでしょう。
マイク性能・通話品質について
音声は非常にクリア。
風切り音にも強く、歩きながらの通話も問題ありませんでした。
雑音を少し大きく拾ってしまうところがあるのであまり騒がしいところでの通話には向いていないかもしれません。
操作方法と操作性評価
L側 | R側 | |
1クリック | 音量DOWN | 音量UP |
2クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
3クリック | ゲームモード | 音声アシスタント |
長押し(1.5秒) | 曲戻し | 曲送り |
ゲームモードを含む全ての操作をイヤホンからコントロールできます。
フィットする位置を調整中にイヤホンをタップしてしまい音量が上下してしまうことがありますね。
慣れてしまえば快適です。
使って気付いた注意点まとめ
- 専用アプリ「TRUEFREE」は10月リリース予定?
- LDAC・マルチポイントは専用アプリのリリース後利用可能とされている
1.
専用アプリが開放されるまですべての機能が使えるわけではない点には注意が必要です。
2.
ハイレゾ相当で再生できるLDAC、2台同時接続可能なマルチポイントはアプリのファームウェアアップデートを通して利用可能になるとされています。
ただ、自分のO1はアプリを利用せずとも最初からLDACで接続できました。
総合評価
TRUEFREE O1はこんな方におすすめです。
- 手軽な値段でオープンイヤー型イヤホンを試してみたい
- “ながら聴き”でも低音がスカスカになるのは避けたい
- オープンイヤー型でゲームや動画視聴もしたい
安価ながら高機能なオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン。
音質も値段の割に良く、装着感や使い勝手にも文句がありません。
遅延の値も優秀で音漏れせずに“ながら聴き”が楽しめます。
GEOの骨伝導イヤホン(BCH200B300)と比べると明らかにO1の方がおすすめです。
オープンイヤー型でも高音質を目指す!とかでなければよほどのことがない限りこれ1つあれば充分なんじゃないかなと思えるハイコストパフォーマンスなイヤホンでした。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。