- オープンイヤー型イヤホンらしからぬ迫力のある低音
- 調整可能なイヤーフック
- 19時間のロング再生など基本性能が充実
- マルチポイントなどの便利機能は無し
総合評価 |
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8/10 |
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こんにちは、猫居です。
今回レビューするのはOneOdioのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン、OpenRock Pro。
OneOdioは中国のメーカーですね。
過去OneOdioのイヤホンやヘッドホンを数点レビューしてきましたが、中華製品らしいコストパフォーマンスの良さと若者に受けそうなスタイリッシュなデザインが特徴。
今回紹介するOpenRock Proはこれまで触ったOneOdio製品の中でも特に質感が良く、かなり洗練された印象を受けます。
これまではネットでの販売がメインだったと思いますが、今作は全国の主要家電量販店での取扱いもあるようです。
そんなOpenRock Pro、音質や使い勝手の方はどうなのか。
チェックしていきます。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
OpenRock Proのスペック・外観チェック
スペック表
OpenRock Pro | |
価格 | 16,980円 |
連続再生時間 | 19時間 46時間(ケース込) |
ドライバー | 16.2mm ダイナミック |
コーデック | SBC AAC aptX |
防水性能 | IPX5 |
ノイキャン | - |
マルチポイント | - |
専用アプリ | - |
低遅延モード | - |
その他の機能 |
急速充電(5分→1時間) |
1回の連続再生時間が19時間という脅威のロング再生が可能となっています。
これだとケースを持ち出さなくても大抵の場合一日の使用に支障はなさそうです。
2台同時接続可能なマルチポイントなどの機能はありません。
TubeBassテクノロジーによる低音強化と音漏れ抑制効果、そしてイヤーフックの調整機能にロング再生。
音質・付け心地・使い勝手といったオープンイヤー型イヤホンとしての基本性能の部分に重きを置いているようです。
イヤホン本体
イヤホンケース
外箱・付属品
付属品リスト
- 充電用ケーブル
- 説明書類
OpenRock Pro 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:59.0mm 横:77.7mm 高さ:41.9mm 三辺合計:178.6mm |
重さ | イヤホン:13.3g ケース:65.5g |
イヤホンは片方約13g。
耳にかけるようにしてつけるので装着時の重さは特に気になりません。
イヤホンケースはTRUEFREE O1などと比べるとかなりコンパクトではありますが、ポケットに入れると結構かさばります。
手ぶらで使いたいときは連続再生時間の長さを活かしてケース無しで運用するのも1つの手ですね。
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 232ms(SBC)・254ms(aptX) | 287ms(AAC) |
低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Androidでの最小遅延=約0.232秒
- iPhoneでの最小遅延=約0.287秒
ゲームをするには少し厳しいかなという数値。
動画はNetflixなどのサービスではアプリ側で遅延補正されるためこの程度の遅延なら問題なく視聴できます。
(iPhoneでYoutubeアプリを使う場合を除く)
詳細⇒【iPhone】音ズレ対処法!BluetoothイヤホンでYouTube動画を観ると遅延が気になる問題の原因と解決策
OpenRock Pro 詳細レビュー
音質評価
ウォームで低音~中音にボリュームのあるサウンド。
独自開発の音響技術「TubeBassテクノロジー」を採用し、強力な低音域と音漏れ抑制効果を実現したそうです。
実際に聴いてみると、たしかにオープンイヤー型とは思えない低音です。
低音がスカスカになりがちなオープンイヤー型にしてはよく出る、とかではなく普通にキレの良い迫力のある低音が聴けます。
また、中音域の厚みもかなりのものです。
低音の厚みに侵食されることなく中音にもしっかり厚みがあり、ボーカルもクリアで聴きやすいバランス。
低~中音域にかけて非常に厚みがあるので良い意味でオープンイヤー型らしくない豊かなサウンドと言えます。
強いて言えば高音の解像度はまだカナル型には及ばないでしょうか。
それでもオープンイヤー型としてはかなり頑張っている方だと思います。
また、密度の濃い音のためかオープンイヤー型にしては音場は狭め。
オープンイヤー型の広がりのあるサウンドを好む方には少し聴き心地に不満を覚えるかもしれません。
総合的にはオープンイヤー型なのにメリハリの利いた迫力のあるサウンドが楽しめて満足度は高いです。
装着感について
シコリン部分が調整可能という珍しい特徴を持っています。
前後左右に微調整可能なため、一般的なオープンイヤー型イヤホンよりも多くの方にフィットさせることができるのではないでしょうか。
割りとカッチリとフィットするタイプなので激しい動きにもびくともせず安定します。
スポーツで使いたい方にはもってこいのフィット性能です。
『いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない』IPX5の防水性能なのでスポーツによる汗の影響で故障する心配もなく、使ったあと水洗いすることも出来ます。
また、骨伝導イヤホンだとバンドの部分が当たって寝ながら使うことが出来ませんが、このタイプなら寝っ転がって使用することができるのも◎。
音漏れ具合をチェック
音漏れに関する簡単な実験
30cm離れた位置にマイクを置き、イヤホンで曲を再生。
どれくらい音漏れがあるのか計測してみました。
(測定したイヤホンはどれも同程度の音量に設定して計測しています。また、音量はリスニングにある程度足るくらいの音量)
結果
ノイズの測定値 | |
無音時 | 38.7dB |
OpenRock Pro | 42.2dB |
O1 | 43.3dB |
BCH200B300 | 54.1dB |
最近測定したオープンイヤー型イヤホンの中ではOpenRock Proがもっとも音漏れが少なかったです。
どのオープンイヤー型イヤホンにも言えることですが、音漏れしにくい構造・技術が採用されていても音量を上げすぎれば当然音漏れします。
“ながら聴き”の使用感について
外音を取り込みながら音楽を聴く“ながら聴き”。
音漏れしない程度に音量を抑えてもしっかり音楽が聴けるのかどうかが重要となります。
表のBCH200B300くらい音漏れしやすいと音漏れしない音量まで下げるとほとんどリスニングが楽しめる状態ではなくなります。
OpenRock Proは音漏れしない音量に抑えてもある程度外部ノイズに負けずに音楽を聴くことが可能。
電車などの大きなノイズとなるとやや押され気味にはなりますが、大抵の場合は問題なく“ながら聴き”出来るでしょう。
マイク性能・通話品質について
ノイズ処理、特に風切り音の処理が優秀。
かなり強い風を当てても問題なく通話可能でした。
これならウォーキングやジョギング中の通話も問題なく使用できるでしょう。
ボイスは若干こもり感はあるもののボリュームは十分。
他のノイズと分離されて声はしっかり届いていました。
操作方法と操作性評価
L側 | R側 | |
1クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
2クリック | 音量- | 音量+ |
3クリック | 音声アシスタント | 音声アシスタント |
長押し(1.5秒) | 曲戻し | 曲送り |
基本操作は全てイヤホンからコントロール可能。
物理ボタン式を採用しているため押し間違いがありません。
ボタンの位置もわかりやすく、快適に操作できます。
使って気付いた注意点まとめ
- マルチポイントなどの便利機能はなし
1.
2台同時接続可能なマルチポイントや遅延を少なくするゲームモードなどはありません。
オープンイヤー型イヤホンとしての基本性能に特化したイヤホンなので便利系の機能がほしい場合は他の選択肢を考えたほうが良いでしょう。
総合評価
OpenRock Proはこんな方におすすめです。
- オープンイヤー型イヤホンでも迫力のある低音が楽しみたい
- しっかりフィットするオープンイヤー型イヤホンがほしい
- ハイエンドのオープンイヤー型は高すぎるという方
OpenRock Proは低音~中音にかけてオープンイヤー型とは思えないボリュームのあるサウンドが楽しめるオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン。
調整可能なイヤーフックのおかげで装着感時の安定感も抜群です。
オープンイヤー型ワイヤレスイヤホンも良いやつになると2万円半ば~3万以上するイメージですが、OpenRock Proは1万円台と手に取りやすいのも大きなメリット。
ハイエンド系のような便利機能こそありませんが、音質・付け心地・使い勝手といった基本性能は高いです。
余計な機能は不要でオープンイヤー型を探している方には非常にコストパフォーマンスの良いイヤホンだと思います。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。