EarFun Air 2 | |
発売日 | 2024年2月1日 |
価格 (発売時) |
5,990円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
9時間/40時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC |
ドライバー | 10mmウール複合ダイナミックドライバー |
防水性能 | IPX7 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | マルチポイント・イコライザー・ゲームモード・専用アプリ・ワイヤレス充電・急速充電(5分→2時間) |
資料 | 公式サイト |
- 5000円前後のTWSで最高クラスの音質
- ハイレゾ・マルチポイント対応で安い
- 操作方法やイコライザーのカスタマイズ性が高い
- LDACモード時、音切れが発生することがある
- マイク性能は他のEarFunイヤホンの方が良い
総合評価 |
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8.5/10 |
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こんにちは、猫居です。
今回レビューするのはEarFunの完全ワイヤレスイヤホン(TWS)、Air 2。
定価5,990円、セール時には5,000円切りも期待できる格安完全ワイヤレスイヤホンに当たる価格ながら、ハイレゾ再生や2台同時接続可能なマルチポイントに対応。
EarFunの上位モデルと比較してノイズキャンセリング機能が省かれてはいますが、その分廉価になったという感じでしょうか。
同じAirシリーズであり、安価なマルチポイント対応TWSの先駆け的存在であるEarFun Air Sと比較しつつチェックしていきます。
先に総評を紹介します。
より詳細な内容は目次以降をご覧ください。
本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
総評 |
8.5/10点 EarFunにしてはややおとなしめなドンシャリサウンド。安価ながら従来モデルより高音が明瞭で音質的には上位モデルに引けを取らない出来栄え。5000円前後のTWSとしては最高クラスの音質だと思います。 |
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音質 | 7.7/10 | 便利機能 | SABCD |
ノイキャン | - | 携帯性 | SABCD |
外音取り込み | - | 操作性 | SABCD |
装着感 | 8.5/10 | 通話性能 | SABCD |
- EarFun Air 2とは
- EarFun Air 2の外観・付属品チェック
- EarFun Air 2 測定データ
- EarFun Air 2をAir Sと比較レビュー
- Air 2とAir Sの評価・違い まとめ
- EarFun Air 2 総合評価
EarFun Air 2とは
EarFun Air 2の特徴
https://www.myearfun.com/jp/headphones/earfun-air-2-hi-res-true-wireless-earbuds-black
『特徴』
- 音楽のディテールを生き生きと描写する大口径10mmウール複合ダイナミックドライバーを搭載。
- EarFun初、高音質コーデック・LDACに対応:日本オーディオ協会によるハイレゾ認証を取得。CDの情報量(24bit/96kHz)の約3倍という圧倒的な情報量を最大990kbpsのビットレートで伝送する。
- 洗練されたデザイン:人間工学に基づき、洗練されたデザインと心地よい使いやすさを兼備。長く装着しても痛くなりづらい。
- 左右に各2基の高性能マイクを搭載:先進のENCノイズキャンセリング技術により風切り音や騒音を効果的に低減。クリアな音声通話を可能とする。
- IPX7の防水規格:雨や汗などの侵入を防ぎ、運動中や雨の日でも使用可能。
- ゲームモード搭載:最大55msの低遅延を実現。
- マルチポイント対応:iOS・Android・PCなどと2台同時接続が可能。
- 急速・ワイヤレス充電対応
EarFun Air 2とAir Sのスペック比較表
Air 2 (Amazonリンク) |
Air S (Amazonリンク) |
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定価 | 5,990円 | 6,990円 |
連続再生時間 |
9時間 |
ANC OFF 6時間 30時間(ケース込) |
ドライバー | 10mmウール複合ダイナミックドライバー | 10mmウール複合ダイナミックドライバー |
コーデック | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC / aptX |
防水性能 | IPX7 | IPX5 |
ノイキャン | - | ○ |
マルチポイント | ○ |
○ |
専用アプリ | ○ |
○ |
低遅延モード | ○ | ○ |
ワイヤレス充電 | ○ | ○ |
Air 2はノイキャン(外音取り込み機能も)が無い代わりにAir Sより定価が1,000円安いです。
ハイレゾ対応のほか、再生可能や防水性能といった基本性能はむしろUPしています。
セール機会の多いEarFunなので最安クラスで購入できるマルチポイント対応TWSとなりそうです。
また、EarFunの完全ワイヤレスイヤホンはどれもワイヤレス充電に対応していますが、一般的にはこの価格帯でワイヤレス充電対応はかなりレア。
安くワイヤレス充電対応TWSを手に入れたい人にとっても貴重な選択肢となるでしょう。
便利機能 | S・A・B・C・D |
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EarFun Air 2の外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式を採用。
5000円クラスのTWSとしては質感はかなり良好。
防水性能が高いのも◎。
Air Sと比べてスティック部分が少し短くコンパクトになっています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
イヤホンケース
ワイヤレス充電対応。
10分の充電で2時間再生可能な急速充電に対応しています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用USB Type-Cケーブル
- 掃除用綿棒
- ユーザーマニュアル
EarFun Air 2 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:47.3mm 横:62.1mm 高さ:25.4mm 三辺合計:134.8mm |
重さ | イヤホン:4.5g ケース:37.2g |
イヤホンケースはコンパクトな部類に入ります。
手で握って大半が隠れるくらいのサイズ感。
SとかAとかランク付けしている中ではぎりぎりS評価くらいな感じです。
イヤホンはスティック型の中では小さめで軽量と言えます。
携帯性 | S・A・B・C・D |
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(参考:イヤホンケースがコンパクトな完全ワイヤレスイヤホン)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 260ms(SBC) 304ms(AAC) 223ms(LDAC) |
304ms(AAC) |
低遅延時 | 146ms(SBC) 204ms(AAC) 158ms(LDAC) |
204ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Android接続時の最小遅延=約0.146秒
- iPhone接続時の最小遅延=約0.204秒
Androidではゲームや動画を観るのに多少遅延は感じるけれど許容範囲といったところ。
iPhoneではYoutubeやNetflixといったアプリ側で遅延補正してくれるものは動画視聴に問題ありませんが、ゲームはやや厳しいでしょう。
(iPhoneでYoutubeアプリを使う場合を除く→詳細)
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
○ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
○ | Spinfit CP360(M) 後継→OMNI |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) 後継→Magic Ear+7 |
○ | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
- |
多くのイヤーピースに適合しました。
標準的な形状のノズルで、ケースの溝も意外と余裕があります。
EarFun Air 2をAir Sと比較レビュー
音質評価:低音寄りのサウンドからドンシャリサウンドへ
EarFunの完全ワイヤレスイヤホンは低音の量感多めのドンシャリでアタック感の強い、ダイナミックなサウンドが特徴的です。
Air SはそんなEarFunのTWSでも特に低音寄りのサウンドでした。
今作ではダイナミックなドンシャリというよりは普通のドンシャリといった感じのバランス。
Air Sと比べると低音は程よい量感で、高音がAir Sと比べてかなり明瞭に鳴ります。
安価なイヤホン同士の比較をするつもりでしたが、普通に音が良いので上位モデルのFree Pro 3なども持ち出して聴き比べしてみましたが…
Free Pro 3より重低音は出ませんが、高音はAir 2の方が明瞭という感じ。
ノイキャンなしとはいえ音質的にはEarFunの完全ワイヤレスでTOPクラスの出来だと思います。
イコライザーの機能差
Air Sはアプリ対応初期の作品だったこともあってか、イコライザーがAir 2より簡易的な機能となっています。
カスタムEQは6バンドでプリセットも高音強調・低音強調など4種類のみ。
一方、Air 2のイコライザーは以下のような内容となっています。
カスタムEQは10バンド
プリセットは【Rock】【Pop】【Country】【R&B】【Classical】【Jazz】【低音ブースト】【高音ブースト】【低音を弱める】【高音を弱める】の10種類
音質 |
|
7.7/10 |
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装着感評価:圧迫感が減り、より軽い着け心地に
装着時の見た目
Air Sも十分快適なつけ心地でしたが、装着時の圧迫感がAir Sよりも減っていて快適度が増しています。
比較してみるとイヤホンが少し小さくなっており、重さも0.5g程ですが軽量化されていました。
見た目や数字上は本当に小さな差ですが、着けてみると結構違う。
耳って繊細ですね。
装着感 |
|
8.5/10 |
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マイク性能・通話品質:ちょっとノイズに弱い
EarFunの完全ワイヤレスはマイク性能もそこそこ良いイメージがあるのですが、本作はちょっと今までの物よりノイズに弱めでした。
実際にAir Sと比べてみましたが、Air Sは風切り音も物ともせず通話可能。
ノイズカットはあまり強くは有りませんが、声が乱れたりすることはありませんでした。
一方、Air 2はノイズの処理が走ると強力にノイズを抑えようとするせいかノイズも声も途切れ途切れで聞こえないという感じに。
風切り音にも弱く、通話する際は静かな室内で使用するようにしたほうが良さそうです。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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操作方法と操作性評価:高いカスタマイズ性。やや気になる点も
L側 | R側 | |
1タップ | 音量DOWN | 音量UP |
2タップ | 再生/停止 | 再生/停止 |
3タップ | 曲戻し | 曲送り |
長押し | 音声アシスタント | 音声アシスタント |
操作方法や操作感は基本的に同じです。
すべての操作をイヤホンから操作可能。
デフォルトでは入っていませんが、ゲームモードも割り当てることができます。
ダブルタップ時に『プッ』と反応音があっても操作に反映されないことがちょいちょいあるのが気になる所。
無効化まで設定できるなど、操作方法のカスタマイズ性はとても高いです。
操作性 | S・A・B・C・D |
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専用アプリ【EarFun Audio】の主な機能
主な機能一覧
- ゲームモード
- イコライザー
- 操作方法のカスタマイズ
- マルチポイントのON/OFF
- 音質重視/接続重視の切り替え(LDACのON/OFF)
- イヤホンを探す(音を出す)
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
使って気付いた注意点
LDACモードへの切り替えに注意
アプリの『Bluetoothオーディオの品質』からLDACモードに切り替えることが出来ます。
切り替える際、下画像のように注意事項が表示されるのですが…
ここで【確認】を押しただけではLDAC接続になっていません。
①を押すと注意事項が出るので、その確認を押したあとに②の確認を再度押します。
すると
イヤホンが再起動。LDACでの接続となります。
ちょっとややこしいので注意です。
LDACモード時のBluetooth安定性にやや難あり
EarFun初のLDAC対応機だからか、LDACモード時の安定感に欠けます。
外使用はもちろん、屋内でも時々途切れて音が乱れてしまうのは痛いです。
接続優先モードでは問題なかったのでLDACモードのみの問題だと思います。
マルチポイントは割り込み不可
端末Aで音楽を再生中に端末Bから音を出しても自動で切り替わってはくれません。
Air 2とAir Sの評価・違い まとめ
Air 2 | Air S | |
音質 | 7.7/10 | 7.5/10 |
ノイキャン | - | 4.5/10 |
装着感 | 8.5/10 | 8/10 |
ハイレゾ | 対応 | 非対応 |
通話/マイク | 風切り音に弱い | 風切り音にも強い |
イコライザー | 細かな設定が可能 | 簡易的 |
EarFun Air 2 総合評価
メイン機能評価
音質 |
|
7.7/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
-/10 |
外音取り込み |
|
-/10 |
装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:8.5/10
EarFun Air 2はこんな方におすすめです。
- 5000円前後で音質の良い完全ワイヤレスイヤホンを探している
- 操作方法やイコライザーなどカスタマイズ性の高いTWSが好み
- 安価なマルチポイント対応TWSが欲しい
5000円前後で買える完全ワイヤレスイヤホンとしては2024年2月現在では最高クラスの音質だと思います。
マルチポイント対応TWSとしても最安レベルのイヤホンですし、音質重視で選ぶなら有力な選択肢となるでしょう。
一方、旧作のAir Sもノイキャンはそれほど強力ではないにしても外音取り込みは値段の割に結構優秀。
量感の多い低音も低音好きには好まれるでしょうし、Air 2が出てもまだまだ選択肢に入るイヤホン。
ノイズコントロールできるAir SかマルチポイントできるAir 2か。
あるいは音質のAir 2か通話性能のAir Sか。
欲しい機能に合わせて選ぶと良いかなと思います。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。