- 寝ホンに最適な装着感
- Bose Sleepbudsの半値以下というコスパ
- ウェアラブル端末として睡眠データがとれる
- ヒーリングサウンドはBose Sleepbudsよりややデジタル感有り
- 長時間睡眠時、イヤホンの電池が持たない可能性
総合評価 |
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8.5/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはAnkerの完全ワイヤレスイヤホン、Soundcore Sleep A10。
『寝ホン』と言われる寝るときに周囲の雑音・騒音をマスクする機能を持ったイヤホンですね。
以前レビューしたBOSEのNOISE-MASKING SLEEPBUDSが同様のコンセプトでした。
Sleepbudsは残念ながらすでにバッテリーがダメになってサヨナラしたのでいつものように直接使用比較はできないのですが‥
どちらのほうが眠れるのか、使い勝手が良いのか。
記憶をもとに簡易比較していきたいと思います。
- Anker Soundcore Sleep A10の外観チェック
- Anker Soundcore Sleep A10のスペックと測定結果
- 【レビュー】Anker Sleep A10とBose Sleepbuds、使用感の差
- Anker Soundcore Sleep A10の使い方と注意点
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価
Anker Soundcore Sleep A10の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
通常のTWSとサイズ比較
付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- イヤーフック
- 充電用ケーブル
- 説明書類
Anker Soundcore Sleep A10のスペックと測定結果
Bose sleepbuds Ⅱとのスペック比較表
Sleep A10 | Sleepbuds Ⅱ | |
価格 | 12,990円 | 33,000円 |
連続再生時間 | 6時間 47時間(ケース込) |
10時間 40時間(ケース込) |
ヒーリングサウンド | ○ | ○ |
音楽再生 (イヤホンとしての使用) |
○ | ✕ |
専用アプリ | ○ | ○ |
ノイズキャンセリング | ✕ | ✕ |
通話 | ✕ | ✕ |
睡眠データ | ○ | ✕ |
自分が使っていたのは初代sleepbudsですが、最新のsleepbuds Ⅱとスペックを比較してみました。
- 好きな音楽を聴けるイヤホンとしての機能があること
- 値段が圧倒的に安いこと
このあたりがSleep A10の方が優れている点ですね。
一方、1回あたりの連続再生時間はsleepbuds Ⅱの方が長いです。
Sleep A10の連続再生時間6時間は寝ている間に切れてしまう可能性がありそうです。
寝ている間にバッテリーが切れてしまったらアラーム機能が使えないような気がしますが‥
そのへんは実際に使って確かめてみます。
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:58.7mm 横:58.7mm 高さ:25.8mm |
重さ | イヤホン:2.9g ケース:58.7g |
通常の完全ワイヤレスイヤホンの半分程度の重さ。
TWSの中でも最軽量に分類される軽さです。
遅延測定結果
- SBC=361ms
100ms=0.1秒です。
この測定環境では有線イヤホンで50msほど遅延を観測します。
なので結果から-50msすると実態に近い数値となると思われます。
約0.361秒の遅延です。
最近のTWSの中では結構遅延大きめという感じ。
動画視聴も厳しいかな?と思ってYoutubeやネットフリックスで試してみました。
するとこれらのアプリは遅延補正をアプリ側で処理してくれるので特に遅延は気にならず快適に視聴できました。
逆に補正がかからないゲームなどは明らかな遅延を実感します。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
✕ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
✕ | final TYPE E(M) |
◎ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
◎ | Spinfit CP360(M) |
△ |
NUARL Magic Ear+(M) |
△ |
付属のイヤーピースは寝ホンに最適化された独特な形状。
ただノズルは一般的な形状なので汎用イヤーピースも装着可能です。
CP360とMagic Ear+はケースで少し浮いてしまうので△。
個人的にはType Eとトゥルーグリップが良い感じでした。
低音の芯が太くなってリスニング向きなサウンドになります。
寝ホンとしての快適さは失われますが‥
【レビュー】Anker Sleep A10とBose Sleepbuds、使用感の差
音質評価
Bose Sleepbudsには無い音楽モード。
Sleepbudsは3万もするのに内蔵音源しか流せないなんて‥!と思った記憶があります。
音質の方はかなりマイルドな聴き心地。
寝る前のリスニング用に調整されているのでしょうか?
刺激少なく暖色系の音色です。
同じくらいの値段で買えるAnker Space A40と比べると音の臨場感や抑揚・表現力にそれなりの差を感じます。
特に高音域の明瞭感は同価格帯イヤホンと比べると物足りないかな。
音のレベル的には5000円くらいの完全ワイヤレスイヤホンのレベルと思っていいかもしれません。
充分にクリアで音楽を楽しめるサウンドですが、値段なりの音質を求めるのは無理といった感じです。
装着感が寝ホンに最適化されているので音質的に不利な部分もありそうです。
しかし思ったより低音は充分に出ており、Bass UP機能や多彩なイコライザー機能もあります。
ドンシャリに寄せて寝る前以外のリスニングを楽しむのも良し。
音質にこだわりのある人以外は充分楽しめるでしょう。
装着感【どちらが快適な付け心地か】
直接比較できるわけではないので余り確かな事は言えないのですが‥
Sleep A10をつけて横になってみた感想は『Bose Sleepbudsと同じくらい快適かも』でした。
イヤホンが極小かつ軽量なので耳への負担がなく、フィット感もしっかりしています。
頭を横にしてイヤホンが枕に潰される状態になっても耳は痛くありません。
最初は同等くらいかな?という感じでしたが、ある程度使ってみると決定的に違う部分も見えてきました。
寝ている間に外れる頻度はBose Sleepbudsの方が多かった
寝るまでは同じくらいの快適さでも起きたあとに違いを感じます。
耳が痛くなっていないのは両方同じ。
しかし耳から外れる頻度は明らかにBose Sleepbudsの方が多かったです。
Sleep A10はこの半月の使用で片方外れていたことが2度程ありましたが、それだけ。
Bose Sleepbudsは割りと頻繁に耳から脱落していたので
- 布団で行方不明になったイヤホンを探すのが手間
- 耳から外れたせいでイヤホンのアラームで起きられない
などのデメリットがありました。
ヒーリングサウンドの差
ヒーリングサウンドはBose Sleepbudsよりかなり豊富です。
ただ、ヒーリングサウンドの質はBose Sleepbudsの方が良かったかな?
例えば『波』のヒーリングサウンドだとBose Sleepbudsは夕暮れの砂浜を波が行ったり来たりするイメージが頭の中に自然に浮かんでくるような音でした。
なんというか、引き寄せられるような感覚があったのです。
それに対してSleep A10はなんとなくデジタルな感じが拭いきれない感じ。
引き寄せられる感覚もSleepbudsに比べてちょっと薄い気がします。
そういった意味でヒーリングサウンドの心地良さはBose Sleepbudsの方が若干上だったかもしれません。
騒音のマスキング効果はどちらのイヤホンもきちんと効果有り。
エアコンの音やいびきが気にならずに眠れます。
睡眠データをFitbit Versa3と比較してみた
Sleep A10では専用アプリを通じて睡眠データをとることができます。
自分が使っているウェアラブル端末Fitbit versa3にも睡眠データをとる機能があるので比較してみました。
Fitbitの精度がどれくらいなのかわからないのでどっちがどうとは言えませんが‥
Sleep A10の方が睡眠時間が多く出ているので睡眠判定は広そうです。
またレム睡眠など細かいデータまでは出ません。
その他、Sleep A10を使って感じたBose Sleepbudsとの使用感の差
アプリを立ち上げなくても使用できる
Bose Sleepbudsはアプリを立ち上げないとヒーリングサウンドを再生できませんでした。
しかしSleep A10はアプリなしでも睡眠モードを利用可能です。
(アプリを立ち上げないと睡眠データを取ることはできませんが)
Sleep A10で使える専用アプリ【Soundcore】の主な機能について
アプリホーム画面。
【音楽モード】と【睡眠モード】があり、それぞれ使える機能が違います。
音楽モードではAnkerの完全ワイヤレスイヤホンには大体ついている豊富なプリセットとカスタムイコライザー機能が使えます。
操作方法のカスタマイズも出来ますが2回タップしか操作が無いのであまりいじりようがないです。
睡眠モードではヒーリングサウンドの選択と睡眠データの管理が出来ます。
Anker Soundcore Sleep A10の使い方と注意点
ペアリング方法
リセット方法
充電方法
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | - | - |
2クリック | モード切替 | 再生/停止 |
3クリック | - | - |
音楽モードと睡眠モードがあり、音楽モードのみアプリから操作方法を変更可能です。
注意点1:ノイズキャンセリング機能は無い
Bose Sleepbudsも同様ですが、ノイズキャンセリング機能ではなくノイズ『マスキング』機能です。
イヤホンの遮音性とヒーリングサウンドで騒音をかき消すというもの。
ノイズキャンセリングはどうしても耳に圧迫感がかかりますから、睡眠時には向いていないということでしょうかね。
注意点2:通話には使用できない
音楽を再生するイヤホンとして使用できるので通話にも使いたくなるかもですが、通話には利用できません。
Bose Sleepbudsも同様に通話できません。
メリット・デメリットのまとめ
Anker Soundcore Sleep A10を選ぶメリット
寝ホンとして快適な装着感
寝ホンとして開発されただけあって通常のイヤホンよりはるかに装着感は良いです。
寝返りをうっても問題なく、睡眠の邪魔になりません。
Bose Sleepbudsと大差なくイヤホンをしたままでも快適に眠れます。
Bose Sleepbudsの半値以下というコスパ
寝ホンは欲しいけど3万円オーバーはちょっと‥という人も多いと思います。
自分も1回買ってそれっきりだったのでこの価格設定はありがたいです。
音楽再生が出来るのも◎。
ウェアラブル端末として睡眠データを記録出来る
本格的な細かいデータをとることはできませんが、簡易記録をとることができます。
自分はこの手のデータを取り始めて1年以上になりますが、やはりある程度身体を動かして疲れているときのほうが眠りの質が良いですね。
Anker Soundcore Sleep A10を選ぶデメリット
ヒーリングサウンドはBose Sleepbudsよりややデジタル感有り
ヒーリングサウンドの質は値段の高いBose Sleepbudsにやや劣ると感じました。
ただ、種類はSleep A10の方が豊富なので好みのサウンドが見つかる可能性はSleep A10の方が高いかもしれません。
長時間睡眠時、イヤホンの電池が持たない可能性
7時間睡眠時の電池残量がこちら。
Rは電池切れでオフになってしまっています。
Lも残りわずか。
睡眠モード時は電池持ちが良くなるそうですが、それでもこれです。
あとはBluetoothを切って利用すればもう少し保つと思いますが、その場合睡眠データは取れなくなります。
寝ている間に電池が切れて何が困るってアラームが鳴らなくなることですよね。
Bose Sleepbudsは寝ている間に外れてアラームが聞こえず、Sleep A10は電池切れでアラームが聞こえない。
どちらを使うにしてもイヤホンのアラームだけに頼らず時計のアラームもセットしておいたほうが無難です。
総合評価
Anker Soundcore Sleep A10の使用感をレポートしてみました。
結局どちらがおすすめかですが‥
- Bose Sleepbudsよりかなり安く、装着感も良し
- 睡眠データが取れて音楽を聴くこともできる
多くの人にとってはSleep A10のほうが買ってよかったと思えるものかと思います。
特に寝る時に騒音が妨げになって中々眠れないという方には強い味方となりそうです。
(あまり激しい騒音の場合はノイキャン付き寝ホンの1MORE ComfoBuds Miniのほうが良さそうですが)
自分のように騒音が気になるわけじゃないけど寝付きがあまり良くないタイプの人にはBose Sleepbudsのヒーリングサウンドの心地良さが合うかもしれません。
ただ、値段の差を考えるとね‥
もし今からどちらかを買うかとなったら自分はやっぱりSleep A10を選ぶと思います。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。