いかにもハズレっぽいタイトル名で敬遠していた映画、リンカーン弁護士。
Amazonオリジナルビデオのボッシュの原作者マイクル・コナリーの小説が原作と知って観てみたのですが、これが非常に面白かったので紹介したいと思います。
あらすじ(ネタバレ無し)
ミック・ハラーはオフィスを構えず愛車のリンカーンで仕事を回す敏腕弁護士だ。
麻薬の密売人や売春婦相手の弁護も積極的に引き受ける、金さえあればどんな手でも使う汚い奴と周囲には思われている。
そんな彼のもとに一件の依頼が舞い込む。
婦女暴行の容疑で逮捕された不動産業者の息子でボンボンのルイス・ルーレからの依頼だった。
ルーレは女に騙されたと無罪を主張。
ミックは簡単で手堅く大金が手に入る仕事だと踏んで勇んで弁護に乗り出すが‥。
リンカーン弁護士のおすすめ度
最近はなんとなくで観た映画はことごとくハズレだったので久々にこれは面白いと唸ってしまいました。
事件の真相・過去の事件との関連・弁護士としての葛藤・忍び寄る魔の手‥
最初から最後まで無駄がない完璧な脚本でした。
スリラーとしてもハラハラできますし、サスペンスとしても上等。
主人公のミックも物語の冒頭では軽いタッチで描かれる軽薄な弁護士かと思いきや、意外な信条をもつ熱い男で好感が持てます。
Amazonビデオでボッシュファンになった方もそうでない方も是非。
おすすめ度:★★★★★(5点満点中)
Amazonプライムビデオで視聴できます
批評(ネタバレ有り)
タイトルで損してる映画だなぁと思わずにいられません。
ヒットしたような記憶もないですし、あまり知名度ないですよね。
これだけ面白いのにもったいないなぁ‥。
ルイス・ルーレ役のライアン・フィリップの演技も素晴らしかったです。
いかにも犯罪なんてしそうにない青年を好演。
守秘義務という大きな足枷をはめたままルーレと対峙するミック、この構図が良かったですね。
- ルーレを弁護しながらもいかにして自分の正義を貫くのか
- そもそもミックはスタート地点で完全にハメられていたわけで、これをどう覆すのか。
- 身内のフランクが殺され、さらには自分に嫌疑がかかる絶体絶命のピンチをどう乗り切るのか
不敵で不気味な依頼人の本性が明らかになるにつれ追い詰められていくミック。
その緊迫感がこちらまで伝わってきて終始ヒヤヒヤ。
2時間があっという間でしたよ。
また冒頭でミックの自己紹介代わりに登場させたワルたちが最後で一役買ってニヤッとスカッと観終えることができるのも上手いですね。
隠れた名作として文句なしにおすすめできます。
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