- final監修のサウンドクオリティ
- 寝ホンにできる薄さ、装着感
- ビルドクオリティの高さ
- ノイキャンなどの便利機能はなし
- タッチ操作時の通知音がうるさめ
総合評価 |
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8/10 |
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投稿日:2021年8月7日
更新日:2022年8月26日 最新基準で再評価
完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。
コレクターならではの『比較』を意識した視点でイヤホンの特徴をお伝えしていきます。
今回レビューするのはagの完全ワイヤレスイヤホン『COTSUBU』。
agはコアなイヤホンファンから絶大な人気を誇るfinalが監修しているブランドです。
前作TWS03Rも低価格帯とは思えぬ均整の取れたサウンドでした。
当然TWS03Rの進化版であるCOTSUBUにも高い期待が寄せられるわけです。
実際に手持ちのCOTSUBUとTWS03Rを使い比べて違い・変化をチェックしながら評価していきます。
- COTSUBUの特徴
- 値段の推移(9/1~値上げ)
- 付属品とビルドクオリティのチェック
- COTSUBUとTWS03Rの違い・変化
- 音質評価
- 寝ホンもいける装着感
- タッチ操作は装着時の誤動作がやや気になるか
- COTSUBU遅延測定結果
- 総評と代替候補
COTSUBUの特徴
COTSUBU | 価格帯平均と比較 | |
音質 | 7.5/10 点 | トップクラス |
ノイズキャンセリング | - | - |
外音取り込み機能 | - | - |
装着感 | 8/10 点 | トップクラス |
<こんな人におすすめ>
- 機能性より音質を優先
- 寝ながら使えるような快適な装着感
- 小粒でかわいいデザインに惹かれた
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能といった便利機能は一切なし。
その代わりに音質と装着感、そしてビルドクオリティの面で同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンと比べて優れています。
かわいらしいデザインですが、音楽を聴くというイヤホンとしての基本能力が高い本格派です。
値段の推移(9/1~値上げ)
(参考:Amazon) | COTSUBU |
発売時 (2021/7/16) |
6,480円 |
2022/09/20 | 6,980円 |
2022/08/24 | 6,480円 |
2022/08/17 | 6,480円 |
2022/08/10 | 6,480円 |
原材料の値上がりなどを理由にfinalの一部商品が値上がりとなりました。
Cotsubuもそのうちの1つに含まれていたため500円値上がりしています。
付属品とビルドクオリティのチェック
カラーはCREAMにしました。
この色すごく気に入っていますが、カラー展開が豊富なのも完全ワイヤレスイヤホンでは珍しいですしおしゃれですね。
(ag COTUSBU公式より)
有料販売されているfinalのイヤーピース『TYPE E完全ワイヤレス専用仕様』(約1000円)が標準装備されています。
良いイヤーピースが標準装備されているためフィット感も抜群。
イヤホンケースはものすごくコンパクト。
前作TWS03Rはちょっと独特な形状でしたが、COTSUBUのケースは凄くシンプルで使いやすいです。
イヤホン本体も名前の通り本当に小粒で軽量。
イヤホン、ケースともに粉雪加工されていて指紋がつきにくくなっています。
触ったときの質感も非常に良好です。
この価格帯の一般的なイヤホンの質感とも比較してみましょう。
6000円くらいまでの完全ワイヤレスイヤホンは基本プラ感丸出しです。
それに比べてCOTSUBUの粉雪加工は傷や指紋が付きにくいだけでなく見た目の安っぽさも感じません。
質感や付属品はこの価格帯の中でもかなり充実した内容になっています。
COTSUBUとTWS03Rの違い・変化
COTSUBU | TWS03R | |
連続再生時間 | 5時間(ケース込み20時間) | 5時間(ケース込み17時間) |
対応コーデック | SBC・AAC・apt-X | SBC・AAC |
USBポート | USB Type-C | Micro USB |
防水性能 | IPX4 | 無 |
操作方法 | タッチセンサ式 | 物理ボタン式 |
対応コーデックにapt-Xが追加され、充電方式はUSB Type-Cに。
防水性能がついたことである程度の雨や汗にも耐えれるようになりました。
特に大きな違いは操作方法が物理ボタンがタッチセンサになったこと。
そして写真のようにイヤホン、ケースともに小型化されたことですね。
音質評価
-サウンドチェックには宇多田ヒカル『大空で抱きしめて』を使用
定位のしっかりした聴き疲れしないウォーム系サウンド。
フラットなサウンドだった前作TWS03Rと聴き比べします。
ボーカルがぐっと前に出て感じられ生々しさもアップしています。
また低音の量感が相当にアップしていますね。
ヒップホップ的な手法も取り入れられた曲なので重低音がよく効いて心地よいです。
音場の広がり、中高域から高域の解像感も若干アップしていて後半のストリングスの響きも改善しています。
流行りのサウンドというかこの価格帯ではよくある低音重視の音なんですが、そこから不快感を排除した音作り。
素直な伸び感がfinalらしいチューニングが施されていると感じます。
ただ、よりオーディオ的に均整な音をfinalに求めるコアなファンにはちょっと俗的すぎる音と思われるかもしれません。
6000円前後で聴ける完全ワイヤレスイヤホンの音としては完全に上位。
アンダー1万円でみてもトップクラスの音質だと思います。
寝ホンもいける装着感
final Type Eを標準搭載しているためフィット感高く、密閉性はとても良いです。
また、画像のように普通の完全ワイヤレスイヤホンと比べて非常に薄くて軽量。
そのため寝ながら使用、いわゆる『寝ホン』として使っても異物感をそれほど感じませんし耳が痛くなりません。
タッチ操作は装着時の誤動作がやや気になるか
COTSUBUのタッチセンサは感度の問題はなく、快適に操作できます。
むしろ感度が良すぎ+イヤホン本体も非常に小粒なこともあって、意図せず触れて誤動作になってしまうことがあるのがネックかなと。
具体的にはイヤホン装着時。
非常に小型なイヤホンなため、装着時にセンサ部分に触れてしまいがち。
そのためイヤホンをつけたときにワンタップ操作(再生/停止)が行われてしまうことがあります。
ただ、イヤホンをつけたら曲を流すのは自然な流れですからそれほど気になるデメリットではありません。
それよりは再生・停止時などのタップの反応を示す通知音『ピーン』という音。
その通知音の音量がやや大きめでちょっとうるさいかなぁと気になります。
COTSUBUの操作方法一覧
L側 | R側 | |
1クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
2クリック | 音量アップ | 音量ダウン |
長押し | 曲戻し | 曲送り |
COTSUBUオンライン説明書のダウンロード先はこちら。
すべての基本操作をイヤホンから操作可能。
COTSUBU遅延測定結果
端末:Xiaomi Redmi Note 9S
コーデック:SBC
遅延測定結果:平均288ms*
約0.28秒の遅延を計測しました。
apt-Xでは308ms。
よくapt-Xのほうが低遅延と言われますが、それはかなり昔の話。
現在ではどのイヤホンでもSBCとほぼ差はありません。
どちらのコーデックでもYoutubeなどの動画視聴程度なら特に気になりませんでした。
ただタイミングのシビアなゲームで使用するには厳しいといった感じです。
*
https://superpowered.com/latencyの遅延測定アプリを用いています
アプリによる簡易的な測定ということはご理解ください
使用する端末によって結果は前後します
この環境では有線イヤホンで約50ms
ゲーミングモードありのTWSで100ms~180ms程度遅延が出ます
総評と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
7.5/10 |
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ノイキャン |
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- |
外音取り込み |
|
- |
装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
遅延測定 | 288ms |
音質的には1万円以下のTWSでトップクラス。
にも関わらず6000円台で購入可能なので音に対するコストパフォーマンスはとても良いです。
便利機能がない代わりに音質・装着感・ビルドクオリティに特化した完全ワイヤレスイヤホンといったところでしょうか。
ノイズキャンセリングが欲しい場合
agにある程度近い値段・装着感・ブランド力(信頼性)のある代替候補としてはノイキャンの他、イコライザー機能などが充実しているAnkerのSoundcore Life A3iがオススメです。
音質やビルドクオリティはCOTSUBUのほうが上ですが、ノイキャンを試してみたい場合には良い候補かと思います。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。