TWSコレクターの猫居です。
2022年も残すところ僅か。
今年はこれまでに40個の完全ワイヤレスイヤホンをレビューしたみたいです。
未レビューのものや12月購入予定のイヤホンも含めると約50個。
今回はその中から特に『これは買って良かったなぁ』と思う優良TWSを6つ紹介します。
音質・ノイキャン・装着感など総合力の高さと使い勝手の良さを重視して厳選しました。
また、それなりの数のTWSを使ってきた自分なりにここ最近の完全ワイヤレスイヤホンの総括もしてみようと思います。
2022年の完全ワイヤレスイヤホンの傾向
装着感に配慮したイヤホンがすごく増えた
今年は長時間着用していられるような軽い付け心地のTWSがすごく増えたと感じます。
完全ワイヤレスイヤホンといえば耳から飛び出るような見た目とカナル型の耳栓のような圧迫感がデメリットの1つでした。
それがイヤホンサイズをコンパクト化したり、イヤーフックやイヤホン形状の工夫で装着感を良くしたり、あるいはインナーイヤー型で高音質を目指す物が出てきたりと。
各社工夫の仕方は様々ですが、軽い付け心地と感じるものが本当に増えました。
(一例)
超コンパクトなVictor HA-A30T。
耳穴に沿うような形状で耳からはみ出ないAnker Soundcore Life A3i。
装着感の軽いインナーイヤー型でもハイレゾ対応&低音がしっかり出るSOUNDPEATS Air3 Deluxe HS。
マルチポイント対応TWSの普及
PCとスマホなど、2台同時接続が可能なマルチポイント機能。
マルチポイント対応TWSはこれまでJabraなど一部のメーカーからしか出ていませんでした。
それが今年は各社から次々と対応機がリリース。
コロナ化でテレワークが一般化したためかマルチポイントに対応した完全ワイヤレスイヤホンの需要が増えているんでしょうね。
EarFun Air SやSkullcandy Modなど、1万円を切るような低価格でマルチポイントに対応したものも登場してきています。
EarFun Air Sに至っては安い時には5000円台で買うこともできます。
ノイズキャンセリング機能はごく一部のTWS以外進化なし
ノイズキャンセリング機能の観点ではBose QuietComfort Earbuds IIとApple AirPods Pro 2の2製品がこれまでの最高を更新。
特にBoseのノイズキャンセリングは本当にすごかったです。
しかし、その他のメーカーはそれほど大きなステップアップはなし。
価格帯ごとに見た時に平均値が上がったとかいうこともありません。
なので最強のノイキャンTWSが欲しいとかでなければノイキャンに関しては今年のものに拘る必要はないと思います。
ノイキャンはBose QuietComfort Earbuds IIとAirPods Pro 2の2つが話題をさらいました
ハイエンド製品の音質クオリティが向上。各社の特色がよく出て面白い
オーテク ATH-TWX9、ヤマハ TW-E7B、ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3、Bose QuietComfort Earbuds IIなどなど‥
大手オーディオメーカーのハイエンドTWSがたくさんお目見えした1年でした。
完全ワイヤレスイヤホンも年々レベルが上ってきており、特にハイエンドの価格帯で各社の特色がよく見える、それだけの表現が可能になってきたと感じます。
去年からその傾向はありましたが、今年はたくさんのメーカーがそういったイヤホンをリリースしてきたことでより鮮明になったという感じです。
DAPやらなんやらの相性など気にせずイヤホン1つでメーカーの意図する音を聴くことができるのが完全ワイヤレスイヤホンの面白さの1つ。
メーカーによって完全ワイヤレスイヤホンとしての出来栄えにはかなり差はありましたが、音の聴き比べが非常に面白い1年でした。
【2022年】買って良かった完全ワイヤレスイヤホン6選
買ってよかったTWS一覧
<スワイプで表を右にスライド出来ます>
価格 | 連続再生時間 (ANC利用時) |
ノイキャン | マルチポイント | ゲームモード | ハイレゾ | イコライザー | |
ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3 |
36,300円 | 7時間(単体) 28時間(ケース込) |
○ | ○ | ✕ | ○ | ○ |
Bose QuietComfort Earbuds II |
33,000円 | 6時間(単体) 24時間(ケース込) |
○ | ✕ | ✕ | ✕ | ○ |
JBL LIVE FREE 2 |
14,500円 | 6時間(単体) 22時間(ケース込) |
○ | ○ | ○ | ✕ | ○ |
12,990円 | 8時間(単体) 40時間(ケース込) |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
Victor HA-A30T |
8,791円 | 7.5時間(単体) 17.5時間(ケース込) |
○ | ✕ | ○ | ✕ | ✕ |
SOUNDPEATS Mini Pro HS |
7,192円 | 6時間(単体) 21時間(ケース込) |
○ | ✕ | ○ | ○ | ○ |
価格はAmazon販売価格(2022/12/05時点)を参考
Sennheiser MOMENTUM True Wireless 3
- TWS最高クラスの音質
- ノイキャンも最上位クラス
- コンパクトでつけ心地も非常に良い
- お値段も最高クラス
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ○ |
マルチポイント | ○ | ゲームモード | ✕ |
おそらく今年1番お世話になった完全ワイヤレスイヤホン。
同社有線イヤホンIE 600(約9万円)と同様のアコースティックバックボリューム機構を採用するなど、音質に拘った一品。
ゼンハイザーらしい広大な音場と量感は適量ながら非常に深みのある低音が特徴です。
ノイズキャンセリング機能も非常に強力でゼンハイザーとBOSE・Apple・SONYの4メーカーはその他をかなりリードしていると感じます。
装着感や操作性も抜群。
まさにストレス無しの使用感です。
総合力No1、2022年ベスト完全ワイヤレスイヤホンだと思います。
⇒ゼンハイザー Momentum True Wireless 3の詳細レビュー
Bose QuietComfort Earbuds II
- 圧倒的なノイズキャンセリング
- 臨場感・迫力あふれるBoseサウンド
- 極上の装着感
- 専用アプリが頻繁にフリーズする
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ✕ |
マルチポイント | ✕ | ゲームモード | ✕ |
2022年を代表する完全ワイヤレスイヤホンとして外せない存在がこのBose QuietComfort Earbuds II。
とにかくノイズキャンセリングの消音力がずば抜けてすごい!
ノイキャンに変化を感じられなくて失望したことがある人には是非試して欲しいです。
音楽への没入感がまるで違います。
前作QuietComfort Earbudsは酷評した僕ですが、今作QuietComfort Earbuds IIは音質・装着感などあらゆる面で進化。
曇りがちだった高音域が改善しBoseらしい迫力あるサウンドが楽しめますし、装着感もかなり良くなりました。
ノイキャン以外褒めるところがなかった前作と違い総合的に満足できる出来となっています。
⇒Bose QuietComfort EarBuds IIの詳細レビュー
JBL LIVE FREE 2
- 音質・ノイキャン・機能性、あらゆる点が平均以上
- 装着感の良さやノイキャンの圧迫感のなさ等、快適性能も高い
- マルチポイントにも対応
- イヤホンから音量調節出来ない(カスタマイズは可)
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ✕ |
マルチポイント | ○ | ゲームモード | ○ |
2022年春に非常に話題になった完全ワイヤレスイヤホン。
LIVE FREE 2の一体何がそんなに優れているのか。
それは音質・ノイキャン・マルチポイントなどの機能性、すべてが高いレベルにあるのにミドルクラスの値段で買えるコスパの良さだと思います。
これ程までの完成度は以前なら2万円以上のハイエンド製品にしか望めませんでした。
音は解像度高めで曲を楽しく聴かせるJBLらしいサウンド。
装着感も軽くて長時間付けていられます。
ノイズキャンセリングは自分の比較結果では強力ノイキャンの基準となる-40db相当。
マルチポイントにも対応しているし専用アプリも多機能。
よぽどこだわりのある人以外はコレでいいじゃんと思える優れたイヤホンです。
Anker Space A40
- 非常に整った音質
- コンパクトで装着感抜群
- 強力ノイキャン・マルチポイント対応
- ノイキャンは他のAnker上位イヤホンに少しだけ劣る
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ○ |
マルチポイント | ○ | ゲームモード | ○ |
今年はLIVE FREE 2並に完成度の高いミドルクラスのTWSがもう1つありました。
それがAnker Space A40です。
値段はLIVE FREE 2より更に安く、その上ハイレゾ音源が聴けるLDACにも対応しています。
コンパクトなケースは手によく馴染み、装着感は運動に使えるほどフィット感抜群です。
ノイキャンの効き目はLIVE FREE 2とほぼ同等。
音はフラット寄り。
個人的にはAnkerイヤホンの中で1番好みなサウンドです。
ノリの良いサウンドのLIVE FREE2かフラット寄りなSpace A40か‥
値段よりもこの部分の好みでどちらにするか選ぶと良いと思います。
⇒Anker Soundcore Space A40の詳細レビュー
Victor HA-A30T
- U1万円TWSでは上位に入る音質の良さ
- 低音の深みが増すBassモードが秀逸
- 超コンパクトで装着感抜群
- ノイキャンはそこまで強力ではない
- 操作方法に少し慣れが必要
- 説明書に一部の操作方法が載っていない
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ✕ |
マルチポイント | ✕ | ゲームモード | ○ |
低価格帯の完全ワイヤレスイヤホンは低音のボリュームに頼った音になりがちです。
しかしHA-A30Tは低価格でもVictorらしくきちんと整った音を聴かせてくれます。
BASSモードをONにすれば重低音好きも満足できる迫力の低音にすることも可能です。
ノイキャンはおまけ程度の効き目ですが、超小ぶりなイヤホンは軽くて装着感良好。
手で握りつぶせるほど小さいケースも持ち運びにはもってこいです。
HA-A30Tは『手軽に良い音』というTWSの目指すべき基本に長けた優秀なイヤホンといえます。
SOUNDPEATS Mini Pro HS
- 低価格でLDACに対応、音質は価格帯TOPクラス
- ノイキャンも強力、こちらも価格帯TOPクラス
- 軽さとフィット性能を両立した装着感の良さ
- イヤホン操作で曲戻しは出来ない
ノイキャン | ○ | ハイレゾ | ○ |
マルチポイント | ✕ | ゲームモード | ○ |
こちらはサンプルとして頂いたイヤホンなので厳密には買ったものではなく使ったものになりますが‥
非常に出来の良い完全ワイヤレスイヤホンだったので紹介します。
音の傾向は低音の量感多めのリスニングに適したサウンド。
高音域の明瞭感もこの価格帯ではかなり高いです。
ノイズキャンセリングの効き目は-40db。
ハイエンドTWSでもこれ以下のものも少なくない、強力な消音力です。
値段的にこれだけでも優れものなのですが、ハイレゾ再生可能なコーデックLDACにも対応しています。
一万円以下でLDAC対応+強力ノイキャンと言うのは今のところMini Pro HSだけではないでしょうか。
装着感も軽めで良好。
イコライザーである程度好きに音の傾向をいじることもできます。
値段的にこれ以上ないくらい充実した性能の万能TWSです。
⇒SOUNDPEATS Mini Pro HSの詳細レビュー
あとがき
個人的に今年は結構頑張ってレビューを書けたかなと思っています。
去年は買ってもレビューしなかったものが相当にあったので‥
来年も精力的にレビューしていくつもりですので今後ともよろしくお願いいたします。
なんだか気の早い年末の締めみたいになってしまいましたね。
今回は以上です!
また次回のレビューでお会いしましょう。