こんにちは、猫居です。
今回紹介するのは1MOREから7月10日に発売の『デュアルドライバー ANC Pro』というネックバンド型のBluetoothイヤホン。
1DD+1BAのハイブリッドドライバー・ノイズキャンセリング機能搭載・高音質のLDACコーデック対応という最上位機種並の機能でお値段はミドルにあたる2万円ちょいというコスパ機ですね。
2週間ほど使い込んだので、同じネックバンド型でノイズキャンセリング搭載かつ価格帯も同じくらいのSONY WI-1000X・BOSE QC30の2つと比べながらレビューしていこうと思います。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
1MORE EHD9001BA レビュー
外観・付属品チェック
スタイリッシュなデザインが目をひくイヤホンですね。
赤のラインがカッコいい!
付属品は収納ケースの他、有線用ケーブルにUSBそして日本語説明書です。
操作ボタンはL側にすべて集約されています。
一見するとUSBや有線用のポートがどこにあるのかわかりませんが‥
この部分が開くようになっています。
有線接続すると↓のように。
バンド部は柔らかくしなり、首に馴染みやすいです。
何より凄く軽いのが良いです。
ハウジングはマグネットでくっつけられるようになっています。
音質評価・比較
・解像度高く明瞭感あるクール系サウンド
低域から高域までバランスの良い音を鳴らすイヤホンですね。
音場も結構広めです。
低域はそれなりの質感・量感があるものの解像度はそれほど高くはない印象。
一方で中高域の解像度はかなり高いです。
中域は凹みなく芯があり明瞭です。
高域はトゲトゲしさが全く無い素直な鳴りといった感じ。
刺激の少ない低域・高域がしっかりフォーカスの効いたボーカルをより際立たせる、そんな鳴らし方ですね。
・WI-1000X・QC30との比較
まずQC30と比較してみます。
QC30はBose特有の広がりのある低域がやはり印象的です。
ここに厚みがあります。
しかしSBC接続であることやドライバーの差などもあって中高域はANC Proと比べるとやや暗めです。
LDAC+BAドライバー搭載のANC Proのほうが高域が綺麗に伸びますしボーカルも芯が通って聴きやすいです。
次にWI-1000Xとの比較。
こちらはコーデックやドライバー構成も同じですね。
中高域の明瞭感や艶感はかなり似たものがあり、どちらもハイレベルだなと感じます。
WI-1000XのBAドライバーは有線名機で3万くらいするXBA-N3と同じものが使われていて凄くいい音を出すんですよ。
大きく違いを感じるのはやはり低域。
WI-1000Xのは非常に切れがあり深く沈み込む低音なんですよね。
高域もキレキレで全体を通して元気サウンドといった感じ。
一方でANC Proは刺激の少ない落ち着いたサウンドです。
どちらを好むかは聴く人の好みによりますね。
ノイズキャンセリング評価・比較
・強力なANC効果
1MOREのノイズキャンセリングは強と弱、そして風切り音低減モードの3種類あります。
消音力はかなり強力でANC特有の圧迫感もあります。
圧迫感が気になる方は弱モードを利用するといいでしょう。
弱でもノイキャンの効果はかなり高いと感じました。
強での利用時は【ゴオオオ】というような低い音は非常に効果的に消して95%以上は消えているんじゃないかと。
かなりうるさい換気扇や掃除機の低音も耳を澄まして意識的に聞こうとしないと聞こえないくらい消してくれました。
【キーン】というような高い音に対しても効果的にマスクしてくれます。
音を消すとまではいかず遠のく感じの聴こえ方ですね。
人の声は意図的にマスクしないようにしていると思いますが、これはどのイヤホンでも基本同じ。
・WI-1000X・QC30との比較
ノイズキャンセリングといえばBOSEとSONYの2強というイメージが強いですが、こちらについても比較してみました。
WI-1000Xと比較すると消音力はほぼ同等かなと感じました。
音の消し方までそっくりでした。
QC30との比較ではわずかにQC30のほうが上ですね。
音質面ではワンランクダウンという印象のあったQC30ですが、ANCはさすがの効果です。
低音はほぼ100%といえるカット。
高音も他のイヤホンよりさらに遠ざけてマスクしてくれました。
というわけで結果は‥
QC30>ANC Pro≒WI-1000X
となりました。
正直ここまで強力なノイキャンだとは思いませんでした。
普通にBOSEやSONYと渡り合えるレベルにあります。
さらに、1MOREには風切り音低減モードという他の2つには無い機能もありますしね。
これは風が当たるような状況で(強風時・ランニング中・扇風機の風など)ノイキャンを使うと【ボボボボ】と風を切る音が耳に入ってしまう現象を抑える機能です。
使うと風切を低減しながらノイズキャンセリングしてくれます。
ランニングなどのスポーツで使うなら1番の候補となりそうです。
装着感や操作性について
・スポーツで使える装着感
防水性能や風切低減モードなど、スポーツ利用を見込んでいるだけあって装着感も良好です。
まずネックバンド型イヤホンにしてはものすごく軽いんですよね。
耳へのフィット感も良好でバンド部分も柔らかく馴染みが良いので快適に使えます。
また、ハウジングが磁石でくっつく仕様になっているので使わないときは首からぶら下げておけます。
・L側に集約されたボタン操作が快適
ノイズキャンセリングモード・風切低減モードに再生/停止などすべてのボタン操作がL側のネックバンド部に集約されています。
WI-1000XもQC30もボタンが少し散らばっていて覚えるまで、どこでどうモードかえるんだっけ?みたいに戸惑うところがありました。
しかしANC Proは直感的にすぐすべての機能を使えるようになっていて非常に扱いやすいと感じました。
その他の気付き
・通話のマイク品質はとてもクリア
通話の音声品質はとても好評でした。
周りの雑音がひどいところでもストレスなく会話のやり取りが可能です。
・有線接続には電源が必要
ちょっと残念ポイントになりますが、このイヤホンは有線接続使用時に電源OFFでは使用できません。
電池がないときこそ有線で使いたいものですが、そういった使い方はできないということです。
有線接続なら遅延を気にせず使えるので動画視聴時などに利用すると良いでしょう。
総評
・ネックバンド型ならではの優れたコストパフォーマンス
完全ワイヤレスイヤホン全盛ともいえる現在ですが、音質・ノイズキャンセリング力ともにここまでのものを2万円でっていうのは完全ワイヤレスではまず無理だと思います。
実際にネックバンド型のこのイヤホンを2週間近く使ってきましたが、TWSに慣れきった自分でもそれほど煩わしさは感じませんでした。
風切り音低減モードは外使いで非常に便利ですし、使わないときは首から下げておけばいいだけですしね。
逆にケースに入れたりしまったりする手間や落として紛失してしまうリスクが無いので、かえってこっちのほうが使いやすいかなと思える面もありました。
予算を抑えつつ音質・機能性の両取りがしたいという方には非常にオススメできるイヤホンです!